全国に牡蠣は数多あれど、やはり広島の牡蠣は絶品だろう。「人生で一回は本場で食べてみたい!」という思いが募りに募ったので、実際に広島県に行ってきた。

  • 広島県で「はしご牡蠣」を体験

同県では今冬より、広島市内のJR横川駅前「横川商店街エリア」とJR広島駅前「エキシニエリア」の2つのエリアで「広島はしご牡蠣」なるものを実施している。「はしご酒」ならぬ、「はしご牡蠣」とは! これなら酒が飲めない筆者でも楽しめそうだ!!

ほっくほくの殻付き牡蠣コロッケ

そもそも「はしご牡蠣」とは、ひと口牡蠣や焼き牡蠣など多様な牡蠣料理を食べ歩くというもの。詳しいルールは全くなし。まずはJR横川駅前「横川商店街エリア」から始めていこう。

旬の串揚げを中心に扱う居酒屋「斗斗家(串揚処)」(広島県広島市)では、「牡蠣コロ!」(1個/税込300円)を販売している。

  • 「斗斗家(串揚処)」(広島県広島市)

    「斗斗家(串揚処)」(広島県広島市)

牡蠣を中に使ったコロッケかと思いきや、出てきたのはこちら。

  • 「牡蠣コロ!」(1個/税込300円)

    「牡蠣コロ!」(1個/税込300円)

  • 広島県で「はしご牡蠣」を体験

なんと、牡蠣の殻をそのまま使ったコロッケだった。おそるおそる中を割ってみると、ほくほくのジャガイモに包まれて、牡蠣の身が出てきた。コロッケの中には牡蠣が1粒入っており、熱が通ってとろっとした味わい。牡蠣の風味がジャガイモに溶け込んだ一品だ。

  • 中を割ってみると

    中を割ってみると

  • ホクホクのジャガイモと一緒に

    ホクホクのジャガイモと一緒に

  • ぷりっとした牡蠣が入っていた

    ぷりっとした牡蠣が入っていた

●information
斗斗家(串揚処)
住所: 広島県広島市西区横川町3-5-20 あすなろビル105
営業時間: 11時~14時30分、17時~22時
定休日: 水曜日

燻製牡蠣の食感と香りにうっとり

ジューシーなコロッケをほおばった後には、しっとりとした牡蠣の燻製を食べに行こう。「Bar atelelier(バー アトリエ)」(広島県広島市)では、チーズやポテトサラダなどの燻製メニューをアルコールと共に提供する。

  • 「Bar atelelier」(広島県広島市)

    「Bar atelelier」(広島県広島市)

  • 大人な雰囲気が漂うバーは初めてかもしれない

    大人な雰囲気が漂うバーは初めてかもしれない

そこで出てきたのは、「殻付牡蠣の燻製」(税込700円)。燻された牡蠣は、焼き牡蠣ともカキフライとも違った食感。表面はしっとりとしており、中はちょっとプルッとした食感。磯の香りが煙に混じって、コクのある風味が生み出されていた。

  • 「殻付牡蠣の燻製」(税込700円)

    「殻付牡蠣の燻製」(税込700円)

  • 表面はしっとり、中はぷるっとしている。最高では?

    表面はしっとり、中はぷるっとしている。最高では?

●information
Bar atelelier(バー アトリエ)
住所: 広島県広島市西区横川町3-12-13 章栄ビル2階
営業時間: 18時~翌2時(ラストオーダーは閉店30分前)
定休日: 日曜日

こんな量は初めて見た! 「マシマシ牡蠣」の魅力

「横川商店街エリア」を2軒はしごしたところで、「エキシニエリア」に移ろう。「広島赤焼 えん」は、広島市内に3店舗構える鉄板居酒屋。今回は「駅西本店」(広島県広島市)に行ってきた。

  • 「広島赤焼 えん 駅西本店」(広島県広島市)

    「広島赤焼 えん 駅西本店」(広島県広島市)

ここで食べるメニューは「マシマシ牡蠣」(税込2,500円)。名前だけでなんとなく想像が付くかも知れないが、目の前で作ってくれるのを見てみよう。まず、流れる手つきでお好み焼きを作っていく。

  • 下地を焼いて

    下地を焼いて

  • キャベツなどの野菜をたっぷりと

    キャベツなどの野菜をたっぷりと

  • ひっくり返して、しばらく焼く

鉄板に大量の牡蠣が広げられた。その数およそ19粒。初めて見る光景に息を呑んでしまった。

  • 19粒の牡蠣が一度に焼かれているのを見るのは圧巻だ

    19粒の牡蠣が一度に焼かれているのを見るのは圧巻だ

  • なんて幸せな世界なんでしょう

    なんて幸せな世界なんでしょう

広島のお好み焼きなので、そばを焼いて、卵を落とす。地域によって作り方が異なるお好み焼きだが、筆者はこの作り方の方が好みだ。

  • そばを焼いてかたどっていく

    そばを焼いてかたどっていく

  • そこに先ほど焼いた生地をのせ

    そこに先ほど焼いた生地をのせ

  • 卵を落とす

    卵を落とす

  • 最後にそこに生地をのせれば、お好み焼きのベースは完成だ

    最後にそこに生地をのせれば、お好み焼きのベースは完成だ

  • そしてソースをたっぷり塗ろう

    そしてソースをたっぷり塗ろう

最後に、焼いた牡蠣をたっぷりと盛っていこう。

  • どっさりと盛られていく牡蠣たち
  • まだまだ盛る

うおお!! すげえ、こんな量の牡蠣は初めて見た。

  • 広島県で「はしご牡蠣」を体験
  • 「マシマシ牡蠣」(税込2,500円)

    「マシマシ牡蠣」(税込2,500円)

牡蠣を載せて、お好み焼きをひと口。鉄板で焼かれた牡蠣にお好み焼きのソースが絡まり、思わず「うま……」と呟いてしまった。いつもなら1粒1粒名残惜しく食べる牡蠣も、この量ならば遠慮することなくガツガツ食べることができる。鉄板で焼いた牡蠣の身は、プリッとして香ばしい。こんな牡蠣だらけの一晩を過ごせるって幸せだなあ。

  • いつもなら名残惜しく食べる牡蠣も、「マシマシ牡蠣」ならガツガツ食べられるぞ

    いつもなら名残惜しく食べる牡蠣も、「マシマシ牡蠣」ならガツガツ食べられるぞ

●information
広島赤焼 えん 駅西本店
住所: 広島県広島市南区大須賀町13-19
営業時間: 月~土 17時~24時(ラストオーダーは閉店30分前)
     日祝、祝前日 17時~23時(ラストオーダーは閉店30分前)

最後は牡蠣のスープパスタでさっぱり

そろそろ満腹に近づいてきたところで、最後に麺類を食べに行こう。「en-ya(エンヤ)」(広島県広島市)では、2階建てのアットホームなバル。

  • 「en-ya(エンヤ)」(広島県広島市)

    「en-ya(エンヤ)」(広島県広島市)

同店で振る舞っているのは、「牡蠣出汁スープパスタ」(税込890円)。さっぱりとした和風だしにパスタと牡蠣がよく合っている。レモンをちょっと搾ると、爽やかな味わいになるのもシメにはうれしいところだ。

  • 「牡蠣出汁スープパスタ」(税込890円)

    「牡蠣出汁スープパスタ」(税込890円)

  • レモンを搾ってさっぱりとさせるとシメにぴったりだ

    レモンを搾ってさっぱりとさせるとシメにぴったりだ

●information
en-ya(エンヤ)
住所: 広島県広島市南区大須賀町13-27
営業時間: 17時30分~誰もいなくなるまで
定休日: 不定休

一晩で4種類の牡蠣メニューを食べたのは、人生で初めてだ。この「はしご牡蠣」は今年から始まったものだが、特に期間は設けられていない。今後は、もっと多くの店舗が参画して、新しい牡蠣メニューが食べられることもあるだろう(逆に、店舗によっては販売が終了しているメニューもあるかもしれないのでご注意を)。

「はしご牡蠣」に関連して、広島電鉄の広島駅営業センターおよび横川営業センターでは「広島はしご牡蠣切符」を販売中。この切符で路面電車を利用して、切符とともにもらえる手ぬぐい交換券を横川商店街の指定店舗に持参すると、「広島はしご牡蠣てぬぐい」がプレゼントされる。こちらもぜひ、手に入れてみてほしい。