2018年1月5日よりNetflix にて配信される新作アニメ『DEVILMAN crybaby』。1972から1973年にかけて連載されていた漫画『デビルマン』が、原作者・永井豪の漫画家デビュー50週年を記念し、新作アニメとして現代に蘇る。
今回は、主人公・不動明役の内山昂輝、飛鳥了役の村瀬歩にインタビューを実施。往年の名作である『デビルマン』を演じる上で意識した点や苦労したことだけではなく、作品自体が持つパワーについてもたっぷりと聞いた。
▼いきなり指名された明と手応えのなかった了
――おふたりが原作『デビルマン』を読んだのは今回の役が決まってからなんですよね。
内山 衝撃的な作品だと思いました。展開もハードですし、絵の力もすごくて。
村瀬 特に驚いたのが、1巻で不良高校生が出てくるんですけど、普通に短刀を持っているんですよ。
内山 そんな危険な人、実際にいたのかなあ。
村瀬 うん。多少は膨らませているんだろうけど、「こいつやべーやつだ」という不良のイメージはそういうものなんだなって。『DEVILMAN crybaby』の舞台は現代なので、そういった時代背景を感じながら、それらをどう現代風にリビルドするのかが気になっていました。
――明と了はオーディションで決まったとのことですが。
内山 はい。僕はオーディションでは了を受けたんですけど、後日いきなり「不動明でお願いします」と連絡がきて大変驚きました。事前に明のセリフを読むことは一切ないままに決定して収録に臨むことになったので、「大丈夫かな?」とドキドキしていました。
――「ここが明っぽかった」とかの話を聞くこともなく。
内山 収録前は特に何も言われませんでした。監督の湯浅政明さんと音響監督の木村絵理子さんはTVアニメ『ピンポン』でもお世話になっていますし、信頼しているおふたりに「明をやって」と言われたら、もう身を任せるだけ、全力を尽くすだけだなと。
村瀬 そうそう。僕も湯浅監督のことは『ピンポン』で知って、いつか作品でご一緒できればいいなと思っていたので、今回はうれしかった。
――村瀬さんはもとから了役でオーディションを?
村瀬 はい。でも、オーディションのときにあんまり手応えがなかったんですよ(笑)。受かったと聞いても半信半疑でした。
――手応えがなかったというと。
村瀬 ディレクションが難しかったんです。セリフに対して「もっと淡々と」とか「もっと声を低く」とか。要求されることがお芝居ではなく、僕の声についてだったので。あとはセリフそのものも単純に難しかったですね。英語の原稿もあって、僕は出身がアメリカなのでしゃべることはできるんですけど、それで芝居が出来るのかは不安でした。
▼ほかの作品とは一線を画しています
――明と了を演じる上で意識されていることは?
内山 明はセリフの勢いをまず、大事にしました。特にデビルマンに変化した状態では、ひとつひとつの熱量を大きくしてオーバーに表現しました。とはいえ、人間状態でもデビルマンになっても、全体的に力強さというか、"獣感"が出るように意識しましたね。
村瀬 了は基本的に明のことを最優先に考えていて、ほかの人のことはただの人間としか見ていないくらい無関心なキャラクターなんです。でも、明のことを第一に考えて動くけど、けっして溺愛しているわけではない。自分の考えと違うことがあれば、ピシャッとさえぎるんです。明優先だけど、合理的に進めていく理性がある。そこが了の核の部分ですね。
――明と了はふたりでいるシーンが多いので、アフレコでもたくさん掛け合いをしたと思います。
村瀬 そうなんです。でも、掛け合ってはいないんですよ。
内山 確かに言われてみれば、明は歩み寄って感情をぶつけるけど了には響かない、という場面が多かった。
村瀬 お互いに打ち合っている感じではないね。明がものすごい勢いや圧でくるから、そこに対して相手ができないというのは、飛鳥了としてではなく村瀬歩として、心苦しく、フラストレーションを感じることはありました(笑)。
――アフレコ現場で印象的だったエピソードなどはありますか?
村瀬 うーん、サバトガヤですね。
内山 序盤にあるサバトのシーンで、クラブでのざわめきをみんなでずっと収録していたんですが、結構時間がかかったんですよ。音楽を担当している牛尾憲輔さんがクラブの先生として登場して「クラブではこういうナンパ術があります」とか、定番の会話を教えてもらい試してましたね。僕は劇中で延々と叫んでいるので、ガヤは免除されていました(笑)。
村瀬 「内山くんは休んでなさい」って。
内山 そうそう。あと、とあるキャラクターがラップをするシーンもあるんですけど、そこは別収録だったんです。木村昴くんも、ヒップホップチームだったから収録で会っていないという(笑)。
村瀬 完成してはじめてみたんですよ。昴さんめっちゃうまいんです。
――実際に演じていって、そこで改めて気付いたことはありますか?
村瀬 一話から衝撃と洗礼を受けましたね。いまの作品では出来ない、いわゆるタブーとされている表現も多くて、ほかの作品とは一線を画している感じがしました。
内山 Netflixでの配信なので、そういう表現の仕方ができたんだと思います。過激な表現とかを自主規制しがちな時代に、ここまでやるかと。大変なものが世に放たれたという印象ですね。
▼防御は考えずに攻めの姿勢で
――おふたりが好きなキャラクターは?
内山 ミーコかなあ。
村瀬 ミーコはほんとに良いキャラクターだった。あとはシレーヌも好きですね。特に田中敦子さんの芝居がすごい。最初の芝居は気高い女性というイメージだったんですけど、途中から「将軍みたいな感じで」とディレクションを受けていて、「セクシャルなシーンもバイオレンスなシーンもすべて戦いだ」みたいな。そこから田中さんがシレーヌという悪魔を作っていって、そのそしゃくの仕方が流石だなと。
内山 シレーヌ関係もそうだけど、原作の名台詞や名場面がどう表現されているか、という楽しみ方もあるよね。
村瀬 あと世界観の表現も見どころのひとつですね。途中から作品の世界観がガラッと変わるんですよ。そこまでは日常の中にデビルマンや悪魔がいるだけだったのに、一気に街が……。
内山 荒廃しちゃってね。それもことばで細かく説明されるのではなく、キャラクターたちが行動する街の様子などから読み取れるようになっている。
村瀬 そこがゾクゾクするんだよね。
――おふたりは今回、新しい『デビルマン』を作っていくぞ、みたいな意気込みはありましたか?
内山 『デビルマン』という作品の骨格的な部分は変わらないですけど、『DEVILMAN crybaby』は舞台も現代で、新しいキャラクターも追加されていますし、キャラクターデザインも違う。なので、こちらが何かをやるよりも、作品に寄り添っていけば新しいものが生まれるのかなと思いました。
村瀬 そうだね。湯浅監督をはじめとしたスタッフさんたちが原作にリスペクトを持って作っている。土台がしっかりしているから、特に意識したことはなかったですね。
内山 基本的には大人の方へ向けた作品かと思いますけど、できるだけいろいろな人に観てもらいたいですね。視聴者の方はもちろん、アニメ業界の人にもこの作品がどのように受容されるかが気になっています。「こういう作品いいよね」と思ってもらえたら、今後のアニメの企画も変わっていくかもしれないですし。
村瀬 挑戦的で、防御することを考えずに攻めの姿勢だけを持った作品です。一話一話が濃厚で、一回観るだけですごいエネルギーを使うんだけど、また観たくなる力がある。とても意欲的な作品になっているので、観たあとに「いいな。面白いな」と思ったら、友だちを誘ってNetflixに入会してもらって、一緒にまた観てもらえるとうれしいです(笑)。
●内山昂輝、村瀬歩サイン入りチェキプレゼント
応募要項
■応募期間:2017年1月3日から2018年1月10日まで
■内容:内山昂輝、村瀬歩サイン入りチェキ
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