子どもを正しく怒るというのは、なかなかに難しい。感情のままに強く叱りすぎてしまい、あとで後悔したという経験をお持ちの方もいるのではないだろうか。今回は、小学生以下の子どもを持つ女性マイナビニュース会員209名に、「子どもに怒るとき、心がけていることはあるか」を聞いてみた。

  • 子どもに怒るとき、心がけていることはありますか?

    子どもに怒るとき、心がけていることはありますか?

Q.子どもに怒るとき、心がけていることはありますか?

はい 71.3%
いいえ 28.7%

Q.(「はい」と答えた方にお聞きします)怒るときにどのようなことを心がけていますか(自由回答)

「感情的にならない/怒鳴らない」
・「なるべく感情的に怒るのはやめて、説明的に穏やかな口調を心がけています。自分も怒鳴られたりするのは嫌だし」(42歳/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「頭ごなしに言わないとか……感情が高ぶらないようにしている」(35歳/宮崎県/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「感情的にならないように。難しいですが」(64歳/北海道/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「ちょっと『冷静』に『叱り』たいです。『怒る』ことはなるべく避けたいです」(35歳/青森県/教育/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「なるべく感情的にならないように気をつけているが、イライラしていると難しい」(33歳/富山県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

「何が悪かったかを分からせる」
・「きちんと、怒ってる理由を伝えること」(41歳/新潟県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「ただ怒る言葉だけではなく、何が悪かったのかを伝え、どうすればよかったか子どもに考えさせて、また同じことをしないように言う」(29歳/広島県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「なぜ怒られているのかを、理解できるように叱る」(45歳/福島県/化粧品・医薬品/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

「しつこく叱らない」
・「短時間で済ませること」(40歳/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「引きずらないように心がけてます」(39歳/佐賀県/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「だらだら長く怒るのではなく、端的に要点だけを叱る」(37歳/埼玉県/不動産/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「グダグダネチネチ言わず、簡潔に」(39歳/東京都/その他/その他・専業主婦等/フリーター)

「目を見て話す」
・「必ず目を合わせて話すことです」(31歳/福岡県/サービス/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「目を見て、ゆっくりじっくり話しかけるように」(31歳/宮城県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「なるべく、顔を見て叱る」(40歳/長崎県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

「叱った後にフォローする」
・「自分が怒ったときは、同時に主人が叱りすぎないようにした」(41歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)
・「怒った後に、ぎゅっと抱きしめる」(28歳/神奈川県/海運・鉄道・空輸・陸運/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「褒めることもする」(47歳/東京都/人材派遣・人材紹介/営業関連/会社員・公務員・団体職員)

「手を上げない」
・「手は出さない」(45歳/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「叩かない」(28歳/岩手県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「手を上げない」(28歳/和歌山県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

「理由や子どもの言い分を聞く」
・「言い分を聞くようにしています」(40歳/静岡県/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「一方的にならないように」(25歳/福岡県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)
・「なぜそのようなことをしたのか、理由を聞く」(45歳/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

「時間を置かない」
・「すぐその場で、なぜいけないのか話す」(59歳/山形県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「すぐに怒るようにしている」(30歳/大阪府/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「悪いことをした時だけ怒る」(34歳/千葉県/建設・土木/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)

「その他」
・「人格否定をしないで怒る」(43歳/兵庫県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「傷付くようなことは言わない。間違ったことだけを怒る。過去のことはほじくり返さない」(46歳/東京都/食品/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「発達障害児なので、なかなか言葉だけでは理解してくれないこと。〇〇しちゃダメではなく、〇〇しようねというようにしている」(40歳/神奈川県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

■総評

調査の結果、子どもに怒るとき、心がけていることがあるかとの問いに、7割以上の70.8%が「ある」と回答した。怒るときに心がけていることは(複数回答あり)、もっとも多かった回答は「感情的にならない/怒鳴らない」(42.3%)だった。以下、「何が悪かったかを分からせる」(31.4%)、「しつこく叱らない」(12.1%)、「目を見て話す」(9.4%)、「叱った後にフォローする」(8.1%)、「手を上げない」(4.0%)、「必ず理由や子どもの言い分を聞く」(3.4%)、「時間を置かない」(2.7%)と続いた。「その他」は6.0%、「特になし/回答なし」は0.6%だった。

子どもを叱るときに、多くの人が「感情的にならない/怒鳴らない」ことを心がけていることが分かった。また、自由回答の中でさまざまなコメントが寄せられているが、「感情的にならない/怒鳴らない」以外の回答、「何が悪かったかを分からせる」「しつこく叱らない」「目を見て話す」「手を上げない」なども感情的にならず、冷静に叱るためのテクニックであったり、心がけであると理解できる。子どもに怒るときの大多数の人の考え方のベースには、"感情的にならない"があることがうかがえる。

実際のコメントにも、「できるだけ冷静に、何に対して怒っているのかをきちんと話す。目をしっかり合わせる」「感情的に怒るのではなくて、何がいけなくて、どうした方がいいか具体的に話したうえで"ダメなことはダメ"と怒ることを心がけている」「なるべく怒鳴らないよう叱る。なぜなのかなど、自分で考えられるよう導きたい」「理由を分かりやすく、手短に、メリハリをつけて、目を合わせて、怒るのではなく叱る」など、努めて冷静さを保ちなながら、さまざまな手段を用いて子どもと対峙していることが分かるものが寄せられている。

ただ、中には思わず声を荒げてしまった経験や、頭ごなしに叱りつけてしまったといった体験談を綴る人もおり、感情的にならずに子どもを怒ることの難しさもあるようだ。今回は図らずも、子どもを正しく叱ることの難しさが垣間見えるアンケートとなった。

調査時期: 2017年11月7日~2017年11月24日
調査対象: マイナビニュース会員(小学生以下の子どもを持つ女性)
調査数: 209人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません