ふだんは端末を中心とした電子書籍まわりの記事を書いているライターの山口と申します。今回は編集部から、書籍を紙で買うか、それともデータで買うか、日頃の実践方法をその考え方とともに紹介してほしいというリクエストがありましたので、メリットデメリットも含めて自分なりの考え方を紹介したいと思います。

  • ASUS

    電子書籍を読むデバイスとしては、別記事で紹介しているKindle Oasisのほか、この「ZenPad 3 8.0」も見開き表示が可能なことからよく利用します

まず筆者の現況を紹介しておくと、購入する本のほぼ全てが「電子書籍」で、紙の本はほぼゼロというのが、ここ2~3年の状況です。

10年以上前の話ですが、紙の本が段ボールで十数箱あり、転居のたびに段ボールに詰めては出すことに嫌気がさしていました。十数箱というのは、ガチな読書家の方からするとそう多い量ではないかもしれませんが、当時は転居の頻度がやや高かったので、荷物を減らそうとすると本に目を向けざるを得ませんでした。

これらは、裁断機でカットしてスキャナでデータ化する、いわゆる「自炊」によって劇的に減らすことに成功しましたが(現在では紙の本は常時段ボール1箱以下です)、とはいえ新しく購入する本が紙のままでは、また荷物の量が増してしまいます。ここ数年はちょうど電子書籍が普及するタイミングと重なったこともあり、両方の選択肢があれば迷わず電子を買うといった方向に、徐々にシフトしていきました。

  • 電子書籍

    自炊に必須となる裁断機。1ページずつスキャナで読み取れるよう、本の背を切り落とすのに使用します

  • 電子書籍リーダー

    こちらはスキャナ。裁断した本を読み取ってPDFファイルなどに変換し、タブレットなどで読めるようにします

  • iPad

    自炊した本は通常の電子書籍と同じく、タブレットなどで読むことができます。かつて段ボール十数箱分あった蔵書のほとんどは、この形で保存しています