家やインテリアを自分の手でカスタマイズしてみたい、でも難しそう……。そんなあなたに、リノベーション・DIYのウェブショップ「toolbox」が、初心者でも簡単にできて、部屋を劇的に変えるテクニックを教えます。「第2の壁をつくる」、「敷くだけフローリング」に続く、今回のテーマは「照明」。電気工事不要で、インテリアとしても活躍してくれる、オシャレな照明の数々を紹介します。
照明の基本は「目的にあわせて」照らすこと
ソファやテーブルなど家具にはこだわっていても、ついつい後回しになりがちなのが照明。引っ越した時に付いていたものをそのまま使っている、なんて人も多いのではないでしょうか。照明に関する質問で最も多いのは、「いくつつければいいの? 」「どのくらいの明るさにすればいいの? 」というもの。もちろん、メーカーなどが定めた基準はありますが、正解はありません。
なぜなら、照明の基本は「目的にあわせて」照らすことだから。例えば、ダイニングで食事をとるなら食卓を、ソファで本を読むなら手元といったように、照らしたい場所も違うし、仕事をする部屋なのかくつろぐ部屋なのか、使い道によっても必要な明るさは変わってきます。
さらに、心地よい空間をつくるためには、「直接照明」と「間接照明」を使い分けることも重要です。ちなみに、直接照明とは「照らしたいものに直接光を当てて照らすこと」、間接照明とは「壁や天井などに光を反射させて間接的に照らすこと」。このふたつを意識しておけば、部屋やシチュエーションに適した照明が選べるはず。
目的や居場所にあわせてオシャレに照らす
さて、ここからは実践編です。賃貸住宅にありがちなのは、照明器具の取り付け位置と照らしたい場所がズレていること。そこで、目的や居場所にあわせて配置できる照明を紹介したいと思います。
まずは、ギャラリーやショップの天井でおなじみの照明配線レール。こちらの「取付式配線レール」は、一般的な引掛けシーリングに取り付けられるタイプで、面倒な電気工事いらず。アダプターを付ければ、ペンダントライトを吊るすことだって可能。ライトは色やデザインもさまざまなものが販売されているので、好みのものを選ぶといいでしょう。
L字のパイプに真鍮ソケット電球が吊り下がった「ハンガーブラケット照明」は、天井に器具がなくてペンダント照明が吊るせない、テーブルランプやフロアスタンドを置くスペースがない、といった場合にぴったり。パイプは横方向に180度回転し、アームは2段階で長さを調節できます。
壁付けタイプで、もうひとつオススメしたいのは「工業系タスクライト」。コンセント式なので電気工事不要で、ビス打ちできる壁面であればどこにでも設置できます。デスクはもちろん、ベッドサイドや洗面台、キッチンなどで使うのにもぴったりです。
雰囲気を出したいアナタは「多灯分散」に挑戦
天井に付いている一灯の照明だけで部屋全体を照らしてしまうと、明るいけれどなんだか雰囲気が出ない……。そこでオススメしたいのは、小さい灯りをいくつか置く「多灯分散」の照明配置。続いては、雰囲気のある空間を実現する「間接照明あれやこれや」を紹介しましょう。
船の甲板照明をもとに開発された「船舶スタンドランプ」は、コンセント式で気軽に取り入られるのが特徴。卓上やベッドサイド、フロアに少し灯りがほしい時にうってつけ。ガードの影と白熱電球の光が放射状に広がり、室内でキャビン気分が味わえます。
鉄の金物とオーク材の滑車、茶色い布撚りコードに真鍮製のソケットでできた「ハンガーライト」は、「どこにでも移動できる自由度のある照明を」という発想から生まれたもの。置き型のモバイル照明はよく見かけますが、吊るすタイプというのが珍しい。コード長は2.5mもあり、するすると引っ張ることで高さも調節できます。
パイプを曲げただけのシンプルな形状の「どこでもライト」は、どこか近未来の匂い。コンセントに差し込むだけで点灯し、テーブルの上に転がすもよし、レールやフックに引っ掛けるもよし。置いたり吊るしたりと、いろいろな場所で使えます。
「インダストリアルアームライト」は、工場で使用されていたアンティークのライトをイメージしてデザインされたデスクランプ。高さやアームの角度、シェードの角度は、ドライバーを使うことなく調節可能。グリップタイプのため置き型よりも安定感があり、ベースがないのでデスクを広く使えます。
せっかくなら、電球の色やカタチにもこだわって
ここまで、インテリアとしても優秀な照明たちを紹介してきましたが、最後にもうひとつ提案を。照明器具にこだわるのもいいですが、せっかくなら電球の色やカタチにこだわってみてはいかがでしょう。
照明には、青みがかりすっきりした「昼光色」、オレンジがかった温かみのある「電球色」、ふたつの中間で白に近い「昼白色」があります。リビングは落ち着いた電球色、書斎は文字が見やすい昼光色というように、使い分けるのがオススメ。最近は、色温度が切り変わるLED電球も市販されています。
ちなみに、電球にこだわった変わり種としては、フィラメントを眺めて楽しむ「白熱アート電球」という手もあります。
器具や電球のデザインはもちろん、明るさの好みは人それぞれ。ぜひ自分の部屋にあったお気に入りを見つけて、照明を「模様替え」してみてくださいね。
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ライター: 井上健太郎
1976年東京生まれ。大学卒業後、単行本のプロデュース・編集を手がけるオフィス「ブルー・オレンジ・スタジアム」を経てフリーランスに。2012年、ステキ面白コンテンツカンパニー「リライトw(ダブリュー)」を共同で設立、役職はCEO(ChiefEditorial Officer)。現在、書籍、雑誌、ウェブ、広告、フリーマガジンなど、ジャンルを問わず日々編集&執筆中。これまで関わった書籍は、100冊以上150冊未満。※記事中に登場したアイテムは末尾の関連サイトから見られます