いつの間にか物が多くなり家が片付かない、物が捨てられない、というのはよくある悩みです。掃除の基本は物を減らすことですが、整理整頓の基本となるのは「物を残す」という考え方。我慢しながら物を捨てるのではなく、心の整理をしながら持ち物の整理をする、整理整頓の考え方をご紹介します。

  • 整理整頓のコツとは?

整理整頓の効果

整理整頓には、「物理的な効果」と「精神的な効果」の2つがあります。まず物理的な効果には、本当に必要な物を残して要らない物を手放すことにより、整理整頓がスムーズにできるようになり、自分にとって居心地の良い部屋を維持できるというのがあります。

未使用品や人からの貰い物は特に処分しにくいですが、実際使っていない=自分にとって必要ではない物を処分することで生活空間に余裕が生まれ、一つひとつの物を適切な場所に収納できるようになります。きちんと整理整頓ができると必要以上に物が増えないので、大掛かりな整理や掃除を何度も行う必要がなくなります。

精神的な効果には、持ち物を整理しながら自分自身に気持ちを見つめ直すことで、心の整理もできるということがあります。物が捨てられない原因には、寂しさや不安など精神的な要因がある場合も多く、「もったいない、捨てたら後悔する、せっかく貰ったから」といった物への執着に繋がってしまいます。

  • 「本当に今の自分に必要なのか」を問いかけることが大事

自分の持ち物一つひとつに対して「本当に今の自分に必要なのか」を問いかけることで、自分の心に安らぎや楽しさ、幸せな気持ちをもたらしてくれる大切な物だけを残せるようになります。不要な物がない生活は、集中力の向上やストレスの軽減にも繋がるというメリットもあります。

人が日常で受ける刺激の80%は、視覚からの情報と言われており、物が散らかった環境に居ることで視覚情報が増え、注意力が散漫になってしまいます。散らかった部屋を見るたびに「片付けなきゃ……」というプレッシャーを感じストレスになる場合も。「物は本来、自分の生活を豊かにするためにある」という考えを軸に整理整頓を行えば、余計なことに煩わされることもなくなるのです。

整理整頓の始め方

整理整頓を始める際、「捨てなければいけない」という考えに固執してしまうと、本来の目的から逸れてしまいます。これまでさまざまな物を身の回りに集めてきた人にとって、今の自分に必要かどうかの判断は時に難しい場合があります。

必要であれば数回、数カ月をかけて整理していくのも良いでしょう。現時点で手元に残したい物と要らない物を分けたら、要らない物は処分をする、もしくは売るか譲りましょう。手元に残った物は、1カ月後にもう一度仕分けをしましょう。そしてまた残った物を1カ月後に仕分ける……という風に繰り返していきます。

いきなりすべてを手放すのは惜しくても、少しずつなら始めやすいです。手放す時は惜しく感じても、実際多くの人は手放したことを後悔しません。自分にとって必要ではなかったと知ることで、徐々に物を手放すことへの抵抗もなくなります。

あまりにも物が多い! という場合は、予めきっちりと判断基準を決めておくのもオススメです。大量の物をひとつずつ手に取って、必要かどうかを考え出すととても時間がかかります。「迷ったら捨てる」「使っていないなら捨てる」「いつか使うは絶対使わない」「一年着ていない服はもう着ない」など、使っているかどうかで判断すると思い切って手放すことができます。

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