JR東海は20日、東海道新幹線保線管理システムの更新に合わせてタブレット端末の導入と図面作成の自動化を実施すると発表した。
タブレット端末があれば検査結果などのデータを現場で直接入力できるため、システムへ入力する作業が簡素化されるという。入力するデータのうち、共通する項目を一括で管理できるようになり、複数の紙に記されたデータを転記し、確認する作業も削減される。
現場での作業時にも、過去の検査結果などをすぐに確認できるようになり、持ち出せるデータ量が増加するとともにデータの検索性も向上し、作業で必要なデータがより活用しやすくなるメリットも。新幹線の保線作業で中心となる夜間作業においても、紙のデータは照らす必要があるのに対し、タブレットは画面自体が光るため、視認性が向上する効果があるという。
図面作成の自動化はタブレット端末の導入にともなうもので、これまでは線路設備の修繕工事を行う際に手作業で各種図面を作成していたが、今後はタブレット端末に入力したデータから自動的に作成されるようになる。これにより、省力化を図れるだけでなく、図面作成のために使用していた紙類の使用量も削減できるという。タブレット端末の導入時期は2018年4月の予定で、導入費用は約16億円。