俳優の東山紀之とTOKIOの松岡昌宏が21日、東京・EXシアター六本木で行われたABC・テレビ朝日系スペシャルドラマ『必殺仕事人』(来年1月7日21:00~)のプレミア試写会に登場。今作がシリーズ最後の出演となった故・野際陽子さんの女優魂を振り返った。
東山紀之主演の同シリーズとして10周年を迎える今作。スタートした2007年から、東山演じる小五郎の義母・こうを演じてきた野際さん(今年6月他界)が最後の出演となり、劇中では婿役の東山、小五郎の妻で娘役の中越典子との3人の軽妙な掛け合いを見せる。
「10代の頃からお世話になって、母親役も何度かやってもらいました」という東山は、いつも『必殺仕事人』の撮影が行われる京都で、野際さんと食事会をしていたそう。ある年、野際さんの誕生日に当たったため、後輩の松岡にサプライズでバースでケーキを仕込んでもらい、お祝いしてあげたそうだ。
野際さんは喜んでくれたそうだが、後日インタビューで「こないだ東山君とか、TOKIOの山口君とかに祝ってもらって…」と答えていたそう。東山は「松岡じゃねぇのか!?って思ったんですけど、いい思い出になってます(笑)」と振り返り、松岡は「僕も20何年お付き合いあったんですけどね(笑)」と苦笑いしていた。
そんな野際さんとの最後のシーンについて、東山は「女優魂というのを強烈に見せていただいた」と言い、松岡も「今回病気されてるなんて、僕ら全然分かりませんでした」と感服。
松岡はあらためて「今年は偉大な大先輩が多々お亡くなりになって寂しいなっていう気持ちがすごくあるんですよ。でもこれはきっと繰り返しで、自分たちが逝く番になったときに、こういう風に言っていただけるんだろうかって考えると、ちゃんと生きてる間にきちんといただいた役をこなしていきたい」と気を引き締めていた。
今作は10周年記念として、故・藤田まことさん演じる『必殺』シリーズ不動の名キャラクター・中村主水が復活。『必殺仕事人2007』以降の藤田さんの出演シーンと、東山の新撮映像を組み合わせ、『―2009』以来の"再共演"を果たす。
藤田さんとの思い出を聞かれた東山は「撮影中はずっと藤田さんを見て、セリフを言うたびに心の中で拍手して、『(藤田さんがCMに出演していた)前田のクラッカーが欲しい』と言ったら、その後ちゃんと仕込んでいただいて、(CMの)セリフも全部おっしゃってくださったんです」と述懐。さらに、「(いい現場の)状況を作ってくださいましたし、『後は頼んだぞ』という言葉もいただいたので、それが心の支えになって10年頑張れたのかなと思います」と感謝した。