三菱航空機は12月21日、次世代リージョナルジェット機MRJ(Mitsubishi RegionalJet)に関するWEB情報発信ツール「MRJ Newsletter」第29号で進捗を発表。MRJ90 2機の塗装作業や飛行試験機5号機 駐機騒音測定試験の実施のほか、11月30日にオープンした「MRJミュージアム」に関して報告している。
10月下旬から12月上旬にかけて、MRJ90 2機を塗装工場に移動して塗装作業を実施。今回がMRJ最終組立工場に隣接し竣工した塗装工場における初めての機体塗装作業となった。2機ともシンプルな白色に塗装し、デザインに若干の特徴を持たせるため、垂直尾翼に「MRJ90」のロゴを施している。今後、設計変更を反映した機体の製造を順次進め、新たに2機程度(MRJ90)を飛行試験に活用する予定となっている。
11月30日には、飛行試験機5号機を使用し、県営名古屋空港にて駐機騒音測定試験を実施した。同試験は、駐機騒音設計の妥当性を評価するために行ったものであり、機体周囲にマイクロフォンを設置し、APU(補助動力装置)作動時の騒音データを取得した。試験結果は良好で、取得した騒音データが設計要件を満たすことを確認できたという。
なお、Moses Lake Flight Test Center(MFC)では、飛行試験を開始した2016年10月から技術的な問題による試験キャンセル率が1%に留まっているという。
また、11月30日には「MRJミュージアム」がオープンした。MRJミュージアムでは、最先端テクノロジーを紹介する展示施設と、実際の組立を見学できるツアー(完全予約制、有料)を実施している。
(c)2017 MITSUBISHI HEAVY INDUSTRIES, LTD. All Rights Reserved.