LINEは12月20日、日本国内のシェアサイクル事業展開に向け、モバイク・ジャパンと資本業務提携したことを発表しました。

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    (写真左より)LINE CEOの出澤剛氏、モバイク創業者のHu WeiWei氏

モバイク・ジャパンは、スマートバイクシェアサービス「Mobike」を運営する中国モバイク社の日本法人です。世界200以上の都市でサービスを展開しており、登録者数は2億人以上、1日あたりの利用回数は3,000万回にのぼります。国内では2017年8月より札幌で事業を開始しています。

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    モバイクは世界200以上の都市で展開するシェアリングバイク最大手の企業です

モバイクが貸し出す自転車は、パンクしないエアレスタイヤやフルアルミのボディなどを採用し、4年間メンテナンスフリーをうたうもの。GPS機能により車両の位置情報をリアルタイムで把握できるため、放置自転車の防止にも役立つといいます。また、アプリに表示されるQRコードをかざしてロックを解錠する「スマートロック」機能は、特に改良を重ねてきたとのこと。デザイナー・深沢直人氏とコラボレートした自転車も制作しています。

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    モバイクの自転車にはSIMやGPS機能を搭載しています

LINEとモバイクの業務提携において、モバイクはサービス運営、自転車の提供やメンテナンス、アプリおよび業務システムの開発を担います。一方のLINEは、7,100万人を超えるユーザーデータベースを提供するほか、シェアバイク料金の支払いにおいてLINE Pay決済を提供。さらに、官公庁・自治体や企業とのアライアンスを促進し、インフラ整備をサポートします。

LINE代表取締役CEO 出澤剛氏は今回の提携について、「シェアリングエコノミーの市場は大幅な成長が見込めるため事業を開始することにした。LINEのユーザー基盤は人と人とのエンゲージメントであることから、シェアリングサービスとの相性は良いと考えている。2020年のオリンピックに向けて積極的に動きたかったが、単独では難しい。そこで、こちらからモバイクに働きかけた。モバイクは非常に速いスピードで自転車をアップデートしており、そのスピード感が我々と相性が合うと考えた」と話しました。

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    デザイナー・深沢直人氏とのコラボモデルは白を基調としています

モバイク創業者のHu WeiWei氏は「LINEは若い企業だが活力にあふれている。"Closing the distance" (LINEの掲げるミッションで、様々な情報やサービス、モノとの距離を縮めること)というコンセプトにも共感している。人と都市、人と交通機関の距離、そのラストワンマイルを解決できる」と提携を決めた理由を語りました。

両社の業務提携により、LINEアプリ内からモバイクが利用できるようになります (自転車の検索やロックの解除、LINE Payでの支払いなど)。シェアサイクル事業の開始は2018年上半期を予定。最初は一部地域でサービスをスタートし、テストを重ねながら規模を拡大していくとのことです。