『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のその後を描く衝撃の最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が15日に公開を迎えた。それに先回って伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルが来日。『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で同役を演じて40年、伝説のジェダイ役としてスクリーンに本格的に帰還したが、熱心なSWファンの前ではマークはいつでもルークとして存在していた。まさしくSWな人生について当の本人はどう思っているのか。インタビューで直撃した。
――ポスターを見ると久々にライトセーバーを握っているようですが、いかがでしたか?
僕が今回握ったかどうかって? それを言ったら殺されてしまうよ(笑)。ただ、前作のフォースの覚醒よりは出演時間が長いから、その意味では楽しかったよ。
――レイアを演じたキャリー・フィッシャーは、突然のことで残念でした。彼女が19歳の時に初めて会って以来、盟友関係を続けていたそうで。
本当に兄妹のようだった。これほど何十年も経って、お互いにまた一緒にできるとはまったく思っていなかったしね。撮影中はトレーラーの中でくだらない話をしたよ。大笑いしてね。彼女は毒舌家でタフなイメージがあったけれど、どこか傷つきやすい少女のような、どうしても憎めない繊細なところも持ち合わせていた。魅力的で憎めないよ。共演シーンについては言えないけれど、非常に多くの時間を過ごせたことはよかったと思う。
――先日カリフォルニアのディズニーランドの「スター・ツアーズ」にサプライズで登場したり、夏の「D23 Expo 2017」でもパレードでファンの声援に気さくに応えるなど、マークさんは、いつだってルークとしてファンに接していますよね。そのルークとしての人生、嫌になったことはないのでしょうか?
ないよ! 人生で嫌だと思ったことは一度もないし、本当に光栄に思っている。そもそも僕が俳優を始めた頃、その先食べていければいいや程度にしか思ってなかったからね。まさか自分が後世に名を残す存在になるとは、夢にも思っていなかったよ。
――その「D23 Expo 2017」では、<ディズニー・レジェンド>に選ばれ、本当のレジェンドになってしまいました。
いまだに「帝国の逆襲の時に妻と出会いました!」 「ジェダイの帰還の時に双子が生まれて、ルークとレイアと名付けました!」とファンが駆け寄ってくれて、素敵な話をしてくれる。「人生が辛い時に映画を観て立ち直れた!」 「ルークに希望をもらえた」と言ってもらえる存在になれたことは、むしろ歳を重ねるごとに素晴らしいことだと感じるよ。僕は本当に恵まれていると思う。
――SWのファンとしても、これ以上ない喜びだと思います。
ただひとつ、残念だったことは『フォースの覚醒』の話を受けた時に、ハリソンとキャリーとまた一緒に大暴れできると思ったけれど、僕は共演シーンが一切なくてね(笑)。最後にひとりだけのシーンで、しかもフードをかぶって振り向くだけでセリフもない。そういうことは若干、あったけれども(笑)、またみんなと会えてうれしかったよ。みんな『フォースの覚醒』でハン・ソロが殺されて悲しかったと思うけれど、誰よりも僕が一番悲しいよ。ハン・ソロが殺されたということは、ハリソンとの共演は、この先ないわけだからね。
――ありがとうございました! 今後もルークとしてますますの活躍を期待しています!
さっきの「スター・ツアーズ」の話じゃないけれど、以前はディズニーランドでチケットを買って、普通のゲスト同様に並ばなければいけなかったけれど、いまはバックステージからシュッて入れてくれる特典がある。それだけで、ずいぶんと自分は偉くなった気がするけれど(笑)、すべてファンへの恩返しでやっていること。だから、ぜんぜん嫌じゃないし、彼らがいなければこうして日本に呼ばれることもないからね。愛されている分、僕も愛しているということを、ことあるごとに示したいと思っているんだ。
マーク・ハミル
1951年9月25日生まれ。アメリカ、カリフォルニア州出身。同州のオークランドで育ち、いくつかのテレビ映画へ出た後、ジョージ・ルーカス監督の『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(77)のルーク・スカイウォーカー役に抜てきされ、作品の世界的なヒットとともに一気にスターダムへ駆け上がる。2014年4月、2015年公開の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で再びルーク・スカイウォーカー役を演じることが発表され、大きな話題に。2017年、ディズニーに多大な貢献をした人物を称える<ディズニー・レジェンド>のひとりにキャリー・フィッシャーとともに選出され、文字通り伝説の人となった。ルーク以外では、『バットマン』のアニメ、ゲーム作品のジョーカー役が人気を集めている。
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