JR西日本米子支社は2018年3月17日に実施するダイヤ改正で、三江線江津~三次間直通列車を設定すると発表した。最終運転日の3月31日まで、三江線では全線を直通する列車が1往復増えることになる。
三江線(江津~三次間108.1km)は利用者の減少に歯止めがかからないこと、2度にわたる大規模災害で長期間運休を余儀なくされ、自然災害リスクの高まりが看過できない状況となっていることなどを理由に、鉄道事業を廃止するとの判断に至った。廃止予定日は2018年4月1日とされ、前日の3月31日をもって営業運転を終える予定となっている。
今回の発表の中で、現在の三江線に関して「10時2分三次発の直通列車にご利用が集中している」と米子支社は説明。これを受け、ダイヤ改正を実施する3月17日から最終運転日の3月31日まで、日中時間帯に江津~浜原間・口羽~三次間で運転される既存の普通列車を結ぶことで、江津~三次間直通列車を設定することになった。
対象となる現行の列車は、下りが浜田駅11時53分発・江津駅12時34分発・浜原駅14時41分着の列車と口羽駅15時17分発・三次駅16時15分着の列車、上りが三次駅14時11分発・口羽駅15時9分着の列車と浜原駅17時8分着・江津駅18時57分着の列車。延長運転を行う浜原~口羽間の途中駅で、地上約20mの高さにある珍しい構造の高架駅(無人駅)として知られる宇都井駅の発車時刻は、下り直通列車(江津駅12時34分発・三次駅16時15分着)が15時8分、上り直通列車(三次駅14時11分発・江津駅18時57分着)が15時34分とされている。
ダイヤ改正後に設定される直通列車1往復のうち、下り列車は日没前に三江線全線乗車が可能(島根県・広島県の3月下旬の日の入り時刻は18時20~30分頃)。3月17~31日の三江線では、途中駅で乗換えを要する列車も含め、全線通して乗車できる列車が下り4本・上り4本となり、乗車機会が拡大する。
JR西日本米子支社は2018年3月17日のダイヤ改正で、浜田地区における山陰本線の夕方以降の列車体系を見直すことも発表。浜田駅を18~19時台に発車する列車を増やし、帰宅時間帯の利便性向上を図る。
現行の仁万駅19時37分発・出雲市駅20時49分着の上り普通列車は運転区間が延長され、浜田駅18時35分発・出雲市駅20時49分着に。現行の浜田駅19時6分発の上り普通列車(益田発出雲市行)に代わり、同駅19時28分発の上り普通列車(江津行)が設定される。浜田駅を20時台に発車する上り快速「アクアライナー」はダイヤ改正後、隣の下府駅にも停車する。浜田~益田間では現行の浜田駅21時38分発・益田駅22時25分着の下り普通列車に代わり、浜田駅19時23分発・益田駅20時10分着の列車が設定される。