JR東海は1月31日から在来線ホーム用可動柵の実証実験を開始する。多様な車種や異なるドア位置などに対応する試作機を東海道本線金山駅の上りホームに設置し、動作状況や耐久性などを検証する。
金山駅に設置する試作機は、扉が左右に開閉するタイプの可動柵となる。列車到着時はセンサーで編成両数と停止位置を検知して自動で開き、閉じる際は車掌が操作する。名古屋地区の快速・普通列車に対応するため、開口幅は在来線最大級となる4.03mとした。安全を確保しつつ、重量の低減や開閉速度の向上、低コスト化を図ったという。金山駅上りホームの8両編成最後部車両の中間扉部分に設置する。
設置から約2カ月間は、営業列車が在線していない夜間に扉の開閉速度やセンサーの検知機能の確認、車掌による操作訓練を実施。3月下旬から営業列車での実証実験に切り替え、実際に列車の到着・発車に合わせて可動柵を開閉させ、オペレーションの検証を行う。実験期間は秋頃までの予定で、結果を踏まえ、金山駅東海道本線ホームでの実用化を急ぐ考えとしている。