プロユーザー向けデスクトップMac「iMac Pro」を12月14日に発売したのに合わせて、米Appleが「Final Cut Pro X」と「Logic Pro X」のアップデートをリリースした。どちらもiMac Pro向けの最適化が行われており、Final Cut Pro Xは360度VR (仮想現実)ビデオの編集をサポートする。
Final Cut Proの最新版はバージョン10.4。MotionとCompressorは、それぞれバージョン5.4とバージョン4.4になった。Mac App Store価格は34,800円、既存ユーザーは無料でアップデートできる。
Final Cut Pro 10.4は、360度ビデオの読み込み/編集/書き出しに対応、HTC Viveなど対応するVRヘッドセットを接続して、編集中のプロジェクトをリアルタイムで確認できる。Motion 5.4でデザインした360度のタイトル、ジェネレータ、フィルタを、そのままFinal Cut Proに読み込むことも可能。作成した360度VRビデオはYouTube、Facebook、Vimeoといったサービスで直接共有できる。また、14日に発売されたiMac Proに最適化されており、iMac Proとの組み合わせで、Macで初めてフル解像度の8Kビデオの編集をサポートする。
最新アップデートは、色相/彩度/明るさの調節をコントロールする独自のカラーホイール、微細な調整をサポートするカラーカーブなど、プロのニーズを満たすカラーグレーディングのためのツールを含む。HDRをサポートしており、より広いレンジの輝度レベルを利用したリアルな映像を生み出せる。新しいカラーグレーディングツールはHDRとSDR両方のビデオに対応する。
Compressor 4.4は、360度ビデオを業界標準のsphericalメタデータ付きで出力できるほか、HEVCおよびHDRビデオの書き出しに対応する。
Logic Pro Xの最新版はバージョン10.3.3。Mac App Store価格は23,800円、既存ユーザーは無料でアップデートできる。iMac Pro向けにパフォーマンスが最適化され、最大36コアをサポートする。また、macOS High Sierraで、ユーザー作成コンテンツが利用できなくなる問題が修正された。