トリップアドバイザーは12月13日、「外国人に人気の日本のホテルと旅館2017」を発表した。ホテルは2016年調査の5位から順位を上げて「ザ・リッツ・カールトン京都」が1位に、旅館は「京町家 楽遊 堀川五条」が初登場で1位を獲得した。
今回の調査は、2016年10月から2017年9月の1年間に、日本のホテル・旅館に投稿された外国語の口コミ評価(5段階)の平均、口コミの投稿数などをもとに独自のアルゴリズムで集計したもの。
ホテル部門で初の1位を獲得した「ザ・リッツ・カールトン京都」は、祇園や河原町、先斗町などの繁華街に近くて観光に便利なのはもちろん、鴨川のほとり、東山三十六峰を一望できる素晴らしいロケーションに建っている。ロビーに町屋建築特有の明るさと暗さのコントラストを取り入れたり、ホテル内の随所に「源氏物語」をコンセプトとしたアートワークを施したりなど、ラグジュアリーな空間の中に京都の伝統・文化のエッセンスが散りばめられている。
上位にランクインしたホテルの顔ぶれは2016年調査と大きく変わることはなく、2017年も引き続き洗練されたサービスや眺望の良さ、設備の素晴らしさなどがポイントとなって評価された。
そんな中、2017年初登場したホテルは、「ザ・リッツ・カールトン大阪」「アンワインド ホテル&バー」「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」「ザ ブリッジホテル 心斎橋」の4軒だった。2月に札幌に新にオープンした「アンワインド ホテル&バー」は、ロッジ滞在の魅力をホテルのスペックとサービスで提供するコンセプトのユニークなホテルとなっている。
初登場で旅館部門堂々1位を獲得したのは、京都の「京町家 楽遊 堀川五条」。京町屋の意匠に精通した建築家の内田康博氏が、「京町屋を新築して旅館にする」ことをコンセプトに一から設計した新築の京町屋旅館。2016年6月にオープンしたばかりだが、口コミで既に高い評価を得ている。温泉はないものの、旅館の向かいには「五香湯」という銭湯があり、無料券がもらえるのがポイントとなっている。朝食に昭和22(1947)年創業の「まるき製パン所」のパンが提供されるのも評価が高い理由のひとつだ。ロビーではコーヒーやお茶が飲め、自由に使えるパソコンも用意されている。
旅館は、20施設のうち7施設が初ランクイン。「京町家 楽遊 堀川五条」の他に新しく登場したのは、「四万温泉 柏屋旅館」「嵐山 辨慶」「べにや無何有」「霧の郷たかはら」「湖南荘」「渋温泉 古久屋」だった。