小田急電鉄は12日、江ノ島線片瀬江ノ島駅の駅舎建替えを含む駅改良工事に2018年2月から着手すると発表した。

  • 改良工事後の片瀬江ノ島駅イメージ

片瀬江ノ島駅は1929年4月の江ノ島線営業開始に合わせて開設された。駅舎は竜宮城をイメージしたユニークなデザインで知られ、1999年には「関東の駅100選」に選定された。神奈川県でも有数の行楽地である江ノ島エリアに位置することから利用者も多く、1日あたりの平均乗降人数は2万1,440人(2016年度実績)にのぼる。

今回の改良工事では、現在の竜宮城の雰囲気を踏襲しつつ、「竜宮造り」という神社仏閣の技法を採用した本格的な造りに改める。これにより「遊び心と同時に品格を備えた姿」に生まれ変わるという。ホーム上の屋根は、現在のスレート屋根から自然光を採り入れるテント膜屋根と金属の折板屋根に変更。駅舎と連動した美しい屋根にするとともに、屋根からの光を生かした明るく快適なホームとする。

コンコースは現在より約25%広くし、構内の回遊性を高めるとともに大型イベントでもスムーズに流動できるように配慮する。トイレも全面リニューアルを図り、男性用・女性用ともに個室数を増設するほか、現在1カ所しかない多目的トイレは男女トイレ内にそれぞれ設置する。女性用パウダーコーナーも新設する。工事完了は2020年5月の見込み。