パーソルキャリアは12月11日、運営する転職サービス「DODA」にて、11月の「DODA 転職求人倍率レポート」を発表した。転職求人倍率は、ホワイトカラー層中心の転職マーケットにおける需給バランスを表すもので、求人数(採用予定人員)÷転職希望者数で算出。
求人数は増加、転職希望者数は減少
2017年11月の転職求人倍率は、前月比0.21pt増の2.46倍。求人数は前月比100.4%、前年同月比116.6%となり、調査開始(2008年1月)以来の最高値を2カ月連続で更新。上期の業績が好調だった企業を中心に、新たな募集開始があったことが影響したよう。
業種別にみると、求人数が増加したのは9業種のうち「メーカー」(前月比102.2%)、「商社・流通」(同100.4%)、「サービス」(同103.2%)の3業種。特に、「サービス」と「メーカー」で大きく伸長した。職種別では、11職種のうち「技術系(IT・通信)」(101.3%)、「技術系(電気・機械)」(同104.2%)、「技術系(化学・食品)」(同103.1%)、「技術系(建築・土木)」(同103.2%)、「事務・アシスタント系」(同100.7%)の5職種で増加。特に伸びたのは、「技術系(電気・機械)」と「技術系(建築・土木)」だった。
一方、転職希望者数は例年、年末にかけて落ち着く傾向にあり、今年も同様に前月比92.0%と減少。求人数は増加し、転職希望者数は減少したため、転職希望者にとってはより多くの選択肢の中から次の仕事を選びやすい状況となっている。
なお、DODA編集長の大浦氏によると、「12月は年末の繁忙期と重なるため、年明けから転職活動を本格化させる人が多く、転職希望者が例月よりも減少します。一方企業は、採用が難しい市況が続いているため、年末まで積極的に採用活動を行うことが想定されます。そのため、同じ求人に応募するのであれば、12月に応募した方がより有利に選考フローを進められる可能性が高まる」とのことだ。