全世界で累計発行部数7000万部を突破した、荒川弘による人気漫画『鋼の錬金術師』。亡き母を生き返らせようと、禁忌を犯して挑んだ"人体錬成"に失敗し、左脚と右腕を失った兄 (山田)と、身体全部を持って行かれ鎧に魂を定着させた弟アルの物語を描く。
マイナビニュースで行っている、主役であるエドに焦点を当てた特集「映画『鋼の錬金術師』エドの精神」。前回に引き続き、主役エド役の山田涼介と、マスタング大佐役のディーン・フジオカに話を聞いた。世界中で活躍するディーンの目から見た山田の姿、そして2人が考えるエドとマスタング大佐の関係性とは。
イタリアロケはしびれる現場だった
――イタリアロケも行われましたが、撮影はいかがでしたか?
山田:最初は手探りの状態だったので、このコスチュームで日本の中で撮影しようとなるとさすがに難しかったと思うし、イタリアでクランクインできたのは、すごく大きかったです。やっぱりあの世界観に触れたことで、すっと作品に入ることができました。列車のシーンは、普段走っていない列車を走らせていただいて、十数時間乗りっぱなしで、全部一気に撮影して、大変だけど貴重な経験でした。しびれる撮影ではありました。
ディーン:どのへんがしびれたんですか?
山田:列車に十数時間で、木の椅子でトイレも行けないし、ごはんもパンとリンゴで(笑)。ぜいたくかもしれないですが、慣れていない分きつかったです。イタリアのクルーと日本のクルーで励ましあいながらすすめました。夜の10時まで明るいので、延々と撮影ができてしまうんですよね。イタリアでの難関を乗り越えてから、日本でのスタートだったので、空気感が出来上がった上で重要なパートに挑めたことは良かったと思いました。
――ディーンさんは日本での撮影のみの参加ということでしたが、作り込まれたセットの印象などはいかがでしたか?
ディーン:規模が大きくて、これから始まる撮影が、どういうものになるのかワクワクしました。僕はイタリアの話を断片的に聞いていました。パンが美味しくなかったとかも(笑)。