LEOMOがモーションセンサーを活用した競技自転車向けデバイス「TYPE-R」の国内販売を12月1日より開始した。先々はランニングなどへの応用も検討。ビジネス的にも注目の製品となりそうだ。

TYPE-Rは5つのモーションセンサーを使って、自転車乗車時のフォームやペダリングを計測・分析しするデバイス。ペダリングの効率やパフォーマンスの最適化、怪我の防止などに役立てることができる。タッチスクリーンは自転車のハンドルバーもしくは手首に取り付けが可能で、従来からのトレーニングに使われてきたパワー、パワーバランス、ケイデンス、心拍数の表示も行なえる。

  • 1回転内でペダル速度がスムーズではない箇所の大きさ・位置を特定するDSS(Dead Spot Score)といった指標を表示

  • 写真左はモーションセンサー、写真右は装着例:モーションセンサーは両膝の上部と靴、腰(仙骨)に装着

  • クラウド上にアップロードしたトレーニングデータはPCブラウザからアクセスするダッシュボードで分析可能

これまでモーションセンサーの活用は、ラボなど専門施設で行なわれるにとどまっていたが、TYPE-Rの登場によって、ぐっと身近なものとなる。自転車トレーニングのあり方を大きく変える可能性もありそうだ。

国内での販売価格は8万9800円(送料込み・税別)と、想定ユーザーは自転車選手、トライアスロン選手とコーチ。ターゲット市場は小さいが、米国(2017年7月発売済)、日本と続き、2018年には自転車競技の本場となる欧州への販売も予定している。

さらには、センシング技術をランニングやストレングストレーニングにも応用していくことを検討しており、先々に取り込める市場はどんどん大きくなっていく。

TYPE-Rはスポーツの世界において、直観的なトレーニングを定量・可視化することで科学的なものに変えるデバイスだ。「スポーツ×IT」という側面から、今までになかった革新的なものであり、今後注目しておきたいデバイスのひとつといえるだろう。マイナビニュースでは、TYPE-Rの描くビジネスの展開、将来についてLEOMO代表の加地邦彦氏にインタビューを行なっている。併せてご一読いただきたい。