JR北海道は1日、特急「旭山動物園号」の引退を発表した。2007年4月から運行開始した「旭山動物園号」は2018年3月をもって引退することになり、3月24・25日の2日間、ラストランとして札幌~旭川間で運行される。

  • 特急形気動車キハ183系で運行された「旭山動物園号」。1号車(札幌発旭川行の先頭車)の車体前面にはキリンが描かれている

特急「旭山動物園号」は1981(昭和56)年製造の特急形気動車キハ183系0番台を使用し、2007年4月に4両編成で運行開始。2008年から5両編成となり、2013年7月に内外装が一新された。車両デザインはリニューアル前・リニューアル後ともに絵本作家のあべ弘士氏(元旭山動物園飼育係)が担当した。

現在の車両は1号車の車体前面にキリン、5号車の車体前面にホッキョクグマを描き、1号車は「草原のサバンナ号」、2号車は「熱帯のジャングル号」、3号車は「北海道の大地号」、4号車は「鳥たちの大空号」、5号車は「極寒の銀世界号」として、旭山動物園の動物たちが車両いっぱいにあふれるデザインに。1号車の車内にカーペット敷きのフリースペース「モグモグコーナー」、1~5号車に座って・撮って楽しめる「ハグハグチェア」を設置していた。

  • 5号車(旭川発札幌行の先頭車)の車体前面にはホッキョクグマが描かれた

国鉄時代に導入され、老朽・劣化の進む特急形気動車キハ183系に関して、JR北海道は2017年度中に0番台の置換えを完了し、その後もキハ183系全車両の置換えを進める計画としている。今年11月をもって「ニセコエクスプレス」車両(キハ183系5000番台)が引退しており、これに続いて「旭山動物園号」も引退が発表された。

ラストランとなる3月24・25日の2日間、特急「旭山動物園号」は全車指定席の5両編成で運行。下りは札幌駅8時24分発・旭川駅10時9分着、上りは旭川駅15時41分発・札幌駅17時22分着で、札幌~旭川間の途中停車駅は岩見沢駅・滝川駅となっている。ラストランならではの特典やお別れセレモニーも予定しており、詳細は1月下旬頃に発表するという。

運行終了前の3月4日には、クラブツーリズムによる「旭山動物園号」の特別貸切運行も行われる予定。これに合わせた旅行商品も発売される。