俳優の高杉真宙と葉山奨之が28日、都内映画館で行われたテレビ東京系ドラマ25『セトウツミ』(毎週金曜24:52~)の舞台挨拶&先行上映イベントに、瀬田なつき監督とともに登場した。
此元和津也原作の同名漫画を元に、高杉真宙演じるインテリメガネの”内海”と、葉山奨之演じる元サッカー部のお調子者”瀬戸”、2人の高校生が関西弁でしゃべるだけ、という作品。2人の会話劇に、それぞれ思いを寄せる女子高生や同級生、先生やヤンキー、謎のバルーンアーティストも登場して、内海と瀬戸の放課後を彩る。
イベントでは、第1話、第8話、スピンオフエピソード2本の上映が行われた。「もともと原作を読んでいた」という高杉は、同作に「挑戦的で、自分の中では持っていないもの、ずっと欲しいなと思っていたものを見つけるために成長できる作品じゃないか」という印象を持ったという。難しいと実感しつつも「逆にいろいろ試せることで楽しい」と頼もしい姿を見せた。
イベントでも上映された長回しのスピンオフについて、葉山は「前日に芸人さんみたいな感じで、本当に渋谷の公園で2人で延々と7分50秒くらいの内容を、他の人に混じってやっていた」と明かす。葉山が「M-1(グランプリ)いっちゃう? "セトウツミ"として参加する?」と高杉に持ちかけると客席からは拍手が起こり、葉山は改めて「本当に芸人さんの感覚だった」と練習を振り返った。
また、映画『渇き』で共演していたものの、緊迫感のある現場だったためお互いに認識していなかったという2人は、同作で会った時に「初めまして」と挨拶してしまったという。高杉は葉山について「クールな役も結構あって、内海の役も似合いそうだなと思ってたんですけど、お会いしてすごく明るくて現場も引っ張ってくれて。兄貴肌」と印象が変わったことを説明した。
「照れますね」と苦笑した葉山は「真宙の映画も何本か見させてもらってるんですけど、全く想像のつかない人だなと思っていて。初めて会った時に、極度な人見知りなので、僕がどう壁を打ち破れるかというのが試練だなと思った」と当時の心境を吐露。しかし葉山が「すぐ開放してくれましたけどね。早かったよね」と語ると、瀬田監督も「(高杉が)『葉山くん』と言っていたのが『奨之くん』になってって、瀬戸とか内海とかみたいに変わっていった」と太鼓判を押した。
コメディ作であるが、最終話に向けての展開に瀬田監督は「笑いが少なくなる」と予告。葉山も「かなりサスペンスに近い。サスペンスとしか言えないと思います!」と語り、高杉も「びっくりしましたね」と頷くなど、2人の関係についての新たな展開が示唆された。また、イベントの最後には来場者3名に、抽選で劇中小道具がプレゼントされた。