アドビシステムズは11月28日、手書き調の和文書体「貂明朝」を発表した。Typekitの書体ライブラリーに追加され、Creative Cloudの有料プランに登録していれば追加料金なしで利用できる。
「貂明朝」はAdobeのチーフタイプデザイナー、西塚涼子氏のデザインによるAdobeオリジナルの和文書体。現時点においてはTypekitからのみ利用可能となっており、Web用フォントまたはPC上のデスクトップフォントとして利用できる。
「貂明朝」は、6,469文字の漢字と9,117のグリフを含み、RegularとItalicの2つの書体を収録。通常必要となるJIS X 0208の第一水準と第二水準の漢字、最新の常用漢字と人名用漢字の文字集合などで構成される。
書体としての特徴は躍動感のある手書き調。江戸時代の瓦版印刷に見る運筆の特徴も取り入れられており、伝統的な明朝体の画線の先端を丸めやや太めに仕上げた。広告コピー / 書籍 / 出版物のタイトルなど、幅広い用途で利用できるとしている。
フルセットの欧文グリフ(字体)と、白黒の楽しい形のグリフも含まれ、符号化されていない異体字形を含まず、すべての漢字とグリフを符号化。その全てがJIS2004基準となっている。