説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『コントロールセンターの「画面ミラーリング」って何ですか?』という質問に答えます。
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iOS 11で一新された「コントロールセンター」。ボタンの追加などカスタマイズが可能になり、以前よりも利用する機会が増えたというユーザも多いことでしょう。しかし、その中ほどにある「画面ミラーリング」ボタンは取り除くこともできないし、タップしても「Apple TVを検出中」と表示されるばかりで、一体何をするためのものなのか不思議に感じるのも当然です。
この「画面ミラーリング」は、映像/音声をワイヤレス転送する機能「AirPlay(エアプレイ)」を利用し、iPhoneの画面をほぼリアルタイムに映し出す機能です。同じLANに接続されたApple TV(第2世代以降)が必要になりますが、Apple TVはHDMI接続したディスプレイに映像を出力できますから、iPhoneよりはるかに大きい画面でアプリの様子を映すことが可能になります。
考えてみてください。iPhoneの画面は最大でも5.5インチですが、家庭用液晶テレビは50インチ、60インチの時代です。プロジェクターであれば、100インチ超の大画面も狙えます。アプリ画面を大勢の人に見てもらえるようできるだけ大きな画面に表示したい、ワープロ文書やPDFなどの仕事用文書をプレゼンテーションに使いたいといった用途も、Apple TVを用意すれば実現できます。iPhoneの画面がほぼリアルタイムにワイヤレス転送されるため、ゲームを大画面で楽しむことも可能です。
とはいえ、そのような使いかたを必要としないユーザにとって「画面ミラーリング」は縁のない存在です。せっかくカスタマイズが可能になったコントロールセンターなのに、定位置にボタンが貼りついて消すことも移動することもできないわけですから、不思議に感じても仕方ないところです。