説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『名前に雲マークの付いたアプリがあります!?』という質問に答えます。

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ホーム画面にあるアプリアイコンを眺めていたら、アプリ名の先頭に雲マークが表示されていたのですね? それも1つではなく複数、偶然ではないと。そのとおり、アプリ名先頭の雲マークはiOS 11から導入された「アプリの自動削除機能」に関連しています。

アプリの自動削除機能は、『設定』→「iTunes StoreとApp Store」にある「非使用のAppを取り除く」スイッチを有効にすると動作し、一定期間利用されていないアプリが自動的にストレージ上から消去されます。アプリが使用している書類/データは保持されるため、アプリを再インストールすれば元どおりになります。

雲マークが付いたアプリの再インストールはかんたんです。ただアプリアイコンをタップすればOK、しばらく待ちアプリのダウンロードが完了すれば、雲マークが付く以前とまったく同様にアプリを利用できます。アプリの再インストールといっても、App Storeで探す必要はありません。

ただし、雲マークが付いているといっても「32ビットアプリ」は話が別です。AppleはiOSにおける32ビットアプリのサポートを終了したため、iOS 11が動作するiPhoneでは32ビットアプリを新たにインストールすることができません。

iOSのアップデートやバックアップの復元などで32ビットアプリが残っている場合も、アプリ名の先頭には雲マークが付きます。このようなアイコンをタップしても、「○○○はアップデートの必要があります」というダイアログが現れるだけで、アプリは再インストールできません。開発者が64ビットアプリを公開しないかぎり、そのアプリをiOS 11で実行できることはないでしょう。

名前に雲マークが付いたアプリはタップすれば再インストールできますが、32ビットアプリの場合そうはいきません