俳優の東山紀之が主演するABC・テレビ朝日系スペシャルドラマ『必殺仕事人』が、2018年新春に放送されることが20日、明らかになった。
東山主演の同シリーズとして10周年を迎える今作。東山に、松岡昌宏、知念侑李、和久井映見、遠藤憲一という仕事人キャストに加え、黒木瞳、間宮祥太朗、奥田瑛二といったゲスト陣が集結する。
東山は「今の時代、10年も同じシリーズが続けられたのは奇跡に近いこと。藤田まことさんから引き継がせてもらった大切な作品です」と思いをコメント。「10年前はとにかく1本を撮ることに集中していました。常に『全力投球でやろう!』と取り組んできたものが10周年を迎えられ、何事も1つずつきっちりやってこそ次につながるのだなと感じています」と感慨を語る。
ストーリーは、若者への組織的洗脳、恨みを持つ相手に自ら手を下す私刑、無差別に見知らぬ人間を巻き込む自爆攻撃など、時事ネタをふんだんに反映。東山演じる渡辺小五郎が、幼いころ両親の命を奪った因縁の宿敵とも対峙(たいじ)することになる。
また、知念演じるリュウが失そう。松岡演じる兄貴肌の涼次は心配を募らせ、その後、ようやくの再会を果たすのですが、その時、リュウは記憶喪失になっており、涼次に刃を向けてくることになる。
そして、東山版同シリーズがスタートした2007年から、小五郎の義母・こうを演じてきた故・野際陽子さん(今年6月他界)が、最後の出演。婿役の東山、小五郎の妻で娘役の中越典子との3人の軽妙な掛け合いを見せる。
東山は「野際さんと最初にお会いしたのは僕が10代の頃で、他の作品でも母親役をやってくださったこともあり、普段から本当の息子のように接してくださいました」と述懐。「今回は、京都には来られないかもしれないという中、体力を振り絞って京都での撮影に参加してくださった。『良くなったらまた食事に行きましょうね』と話したのが最後になってしまいましたが、撮影中は苦しさを微塵も見せず、プロ根性、女優魂を見せてくださいました。そういう姿勢も僕は引き継いでいかなければと思います」と、撮影を振り返った。
ABCの飯田新チーフプロデューサーは「今作では東山さん演じる渡辺小五郎のバックボーンが初めて描かれます。なぜ仕事人として生きるのか。大きな見どころです」、テレビ朝日の秋山貴人プロデューサーは「10年間、世の中は急速に変わり続けてきましたが、今も変わらずに色褪せない伝統の様式美がここにはあります」とアピールしている。