iPhone 7から日本でも利用できるようになった「Apple Pay」。交通系ICカードとしてJR東日本の「Suica」をサポート、iPhoneを自動改札にかざすだけで電車やバスなどの交通機関に乗車できるようになった。
しかし、サポートされる交通系ICカードは、2017年11月現在Suicaのみ。PASMOやICOCAなど他の交通系ICカードはサポートされていないため、それらのカードを併用しているユーザは少なくないはずだ。
そこで問題となるのが「干渉」。数枚のカードを差し込んでおける手帳型ケースを使えば、交通系ICカードをスマートに併用できるが、そのまま自動改札へかざすと高確率で「複数枚エラー」が発生する。手帳型ケースを開いて交通系ICカードの側をかざす、iPhoneの上側にあるセンサーを近づけないようにするなどの方法もあるが、角度の問題などで失敗し複数枚エラーを起こす確率をゼロにすることは難しい。
エラーを起こして他の人に迷惑をかけたくない、改札を通過するたびにiPhoneの持ちかたを気にしたくないという場合には、干渉防止シートを使う手もあるが、カードとiPhoneの画面が向かい合わせになる手帳型ケースでこの方法は利用しにくい。
とりあえずの解決策としては、「Suicaをエクスプレスカードから外す」という方法がある。自動改札を通過するときiPhoneのセンサーも反応するが、Suicaをエクスプレスカードから外しておけば複数枚エラーは起こさないからだ。iPhoneをかざすときも、角度に神経を使う必要はなくなる。以下に示す手順に従い、設定を変更してみよう。
ただし、Suicaがエクスプレスカードでなくなるということは、自動改札を通過するたびに認証が必要になるということ。それでは実用にならないため、Suicaで自動改札を通過する前にはエクスプレスカードへの再登録が必要になる。このような使い方が許されるのは「PASMOなどSuica以外の交通系ICカードがメインでSuicaがなくても困らないユーザ」に限られてしまうが、該当する場合は試す価値があるだろう。