日本労働組合総連合会は11月16日、「ハラスメントと暴力に関する実態調査」の結果を発表した。調査期間は2017年10月26~27日、有効回答は18~69歳の有職者1,000人。
職場のハラスメント、「パワハラ」が最多
職場で受けた・見聞きしたハラスメントを尋ねると、「『パワハラ』などの職場のいじめ・嫌がらせ」が45.0%と最も高く、「セクシュアルハラスメント」も41.4%を占めた。次いで「ジェンダーハラスメント」が25.4%、「マタニティハラスメント」が21.4%、「ケアハラスメント」が19.8%、「SOGI(Sexual Orientation:性的指向/Gender Identity:性自認)ハラスメント」が13.7%と続いた。
一方、「あてはまるものはない」との回答は43.8%で、逆算するといずれかのハラスメントを受けた・見聞きした人は56.2%に上った。
ハラスメントを受けた相手は、いずれの場合も「上司や先輩」が最も多く、割合は「『パワハラ』などの職場のいじめ・嫌がらせ」では69.8%、「ジェンダーハラスメント」では60.2%、「セクシュアルハラスメント」では58.5%となった。
職場でハラスメントを受けたとき、誰かに「相談した」人は58.3%、「どこにも相談しなかった」人は41.7%。相談相手は、「職場の上司や人事担当者、職場の同僚など」が60.1%で最多となった。
ハラスメントについて相談をした際の反応は、「相談は親身に受け止めてくれたが、具体的な対応に進まなかった」が48.0%、「相談を親身に受け止め、適切に対応してくれた」が36.5%、「『相談しても解決しない』『仕方がない』など相談そのものに消極的な対応を取られた」が18.2%の順となった。
男女別にみると、「具体的な対応に進まなかった」は女性53.8%、男性38.6%、「適切に対応してくれた」は女性33.0%、男性42.1%となり、女性の方が具体的な対応をしてもらえなかったケースが多いことがわかった。