ソフトバンクグループは14日、米ライドシェアサービスを展開するUberへの出資に関する今後のプロセスについて基本合意をしているものの、同社への出資は検討中であり、最終合意には達していないとの声明を公表した。

Uberへの出資について決算説明会で言及した孫正義代表

今回の声明は、Uberへの出資が最終合意に達したと報道されたことを踏まえての措置だと見られる。ソフトバンクグループとしては、Uberの取得株式価格と取得株数が予定どおりに行かなければ出資を行なわない可能性があるとしている。

この点については、先日の決算説明会において、孫正義代表が言及している。「前向きに検討はしているが、最終的に我々が投資するかどうかは価格や条件次第。最後までわからない。またやるやる詐欺と言われても困るので、はっきりと申し上げたいが、、最後までわからない。既存の株主からの購入が大半。あくまでも条件次第」と条件次第であることを繰り返し述べている。条件が折り合わない場合は「Lyftに投資先を変更することも十分ある」などとコメントしていた。いずれにせよ、ソフトバンクグループからの公式声明からもわかるとおり、最終段階にあり、出資を実行するか否かは近日中にわかりそうだ。

ちなみに、Lyftへ出資する楽天の三木谷浩史会長兼社長は13日の決算説明会において、ライドシェアビジネスについて次のような展望を披露している。「人間の移動手段、モビリティビジネスには革命が起こると思う。タクシーを使ったり、自分の車を所有したり、といった既存の移動手段化から、ライドシェアリング的なサービスに進化、将来は完全自動運転車が登場し、街中を自動運転車が走り、それをみんながシェアリングするという近未来が10年以内にやってくる」(三木谷氏)。