日本生命保険はこのほど、「勤労感謝の日・仕事」に関する調査結果について明らかにした。同調査は9月29日~10月6日、男女8,587人を対象にインターネットで実施したもの。
男女6,080人に今の仕事に満足しているか尋ねたところ、70.5%が「満足」と回答した。年代が上がるにつれ、満足している割合は高くなっている。業種別にみると、「農業・林業・漁業」「不動産業」は相対的に満足度が高いが、「運輸業・郵便業」は低かった。
仕事に満足している理由について聞くと、「仕事内容・裁量度」(45.9%)が最も多かった。次いで「勤務時間」(22.2%)、「人間関係」(20.8%)となっている。年代別にみると、30代以下の場合、40代以上の人よりも「人間関係」「福利厚生の充実度」「成長できる職場環境」を重視していることがわかった。
5,762人を対象に一日の勤務時間はどれくらいか尋ねたところ、平均は8.6時間だった。業種別にみると、最も長い「運輸業・郵便業」が9.2時間であるのに対し、最も短い「不動産業」は7.7時間でその差は1.5時間だった。
昨年と比較して、時間外労働は減っているかという問いに対し、「減った」と回答した人は26.1%だった。業種別でみると、「農業・林業・漁業」は47.2%が「減った」と回答している。一方「減っていない」と回答した人が多い業種は「運輸業・郵便業」(33.9%)、「教育・医療・福祉」(35.4%)だった。
時間外労働の削減に向けた取り組みについて尋ねると、39.1%が「業務分担・内容の見直し、削減」と回答した。2位は「管理職の意識改革」(29.1%)、3位は「非管理職の時間意識の醸成」(24.9%)となっている。
職場でストレスを感じるか尋ねたところ、71.5%が「感じる」と答えた。ストレス要因について聞くと、「仕事内容・裁量度」(55.6%)が最も多く、次いで「上司との関係」(33.7%)、「同僚との関係」(22.1%)と続いた。
ニッセイ基礎研究所・生活研究部主任研究員の久我尚子氏によると、「ストレスチェックにより、ストレスの見える化でどの従業員がストレスを抱えているのか把握しやすくなった。労働者1人の状況だけでなく、組織単位で傾向を分析し、組織全体でストレス低減に努めるとより効果的でしょう」とコメントしている。