スシローグローバルホールディングスが2018年春に台湾へ進出する。韓国に次ぐ海外展開となる。台湾では将来数十店舗の規模を構想するなど大規模なものとなりそうだ。さらに2019年9月期までに台湾に次ぐ第3、第4のエリアへの展開も視野に入れており、同社の海外展開が本格始動しそうだ。

2017年9月期決算説明会で台湾進出について発表したスシローグローバルホールディングスの水留浩一社長

韓国で培った知見を台湾へ

スシローグローバルホールディングスが成長ドライバのひとつと位置づけるのが海外だ。国内では新規出店を成長ドライバと位置づけるが、それもいずれは難しくなる。現在、韓国に複数店舗出店しているが、それ以外は手付かずの状態となっている。残されているのは海外というわけだ。そうした中、まずは韓国で培ったプライシング、立地に関する知見を台湾で活かす。

台湾1号店は台北中心部を予定する。現在は物件選定に入っているという。以降の店舗展開についてもスピード感をもって多店舗展開を図っていく。今期中に数店舗のオープンを構想しており、将来は台湾全土に数十店構える予定だ。

台北、台中、高雄といった都市部への出店数を多くするようだ

台湾は親日性が高く、寿司自体がポピュラーな食事として認知されており、ニーズの高さから出店を決めた。ターゲットは台湾内における中価格ゾーン。おおまかな価格設定としては、1皿150-300円といったところとなるようだ。

ターゲットは他の日系回転寿司も同様の中価格ゾーン。台湾にはさらに低価格回転寿司もあるが、そことは競合しないという

日本よりも価格が高いように見えるが、不動産物件の価格や原材料の調達などの観点から、「日本と同一のクオリティを出そうとすれば難しい面がある。一方で"うまいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯。"というコンセプトは守りたい」とし、味へ拘った結果としておのずとターゲットゾーンが決まったようだ。