キヤノンからコンパクトデジタルカメラの話題作「PowerShot G1 X Mark III」が11月下旬に発売される。注目は、手のひら大の薄型軽量ボディにもかかわらず、APS-Cサイズの大型センサーと光学3倍ズームを搭載したこと。既存製品との比較も交えつつ、試作機による外観レビューをお伝えしよう。
センサーを大型化しつつボディを小型化
キヤノン「PowerShot G1 X Mark III」は、APS-Cサイズの有効2,420万画素センサーを搭載した、いわゆる高級コンパクトカメラだ。2014年に発売された「PowerShot G1 X Mark II」(1.5型センサー搭載・有効1,310万画素) の後継であり、ボディを小型軽量化しつつ、センサーの大型化を図っている。まず新旧2台を並べて比較してみた。
新旧両機に外見上の共通点はあまりない。電子ビューファインダーはオプションの外付けタイプから、PowerShot G1 X Mark IIIでは標準装備に代わり、液晶モニターはチルト可動式からバリアングル式に変更されている。
PowerShot G1 X Mark IIIの外形寸法は、幅115×高さ77.9×奥行き51.4mm。バッテリーとカードを含めた重さは約399g。前モデルに比べておよそ一回り小さくなり、150g以上軽くなった。しかも前モデルは電子ビューファインダーがオプションの外付けだったのに対して、新モデルは標準搭載。その分も考慮すれば、大幅な小型軽量化といっていい。
PowerShot Gシリーズの中でも人気の高い薄型モデル「PowerShot G7 X Mark II」(1.0型センサー搭載・有効2,010万画素) とも比較してみた。シャッターボタンやダイヤル部の赤ライン、操作部のスピンカット、レーザー刻印による文字表記などは、最近のGシリーズに共通したもの。高品位な雰囲気を感じる外装といえる。