サンスターグループ オーラルケアカンパニーは11月7日、都内にて「EVERYDAY G・U・Mキャンペーン発表会」を開催した。同キャンペーンは、歯周病菌を殺菌・除去する液体ハミガキを毎日のオーラルケアに取り入れた歯周病ケアを提唱しており、イベントには同社のCMに出演しているフリーアナウンサー・加藤綾子さんらが登壇した。
歯は全身の健康に影響を及ぼす
イベント前半は、コロンビア大学メディカルセンターの博士研究員である入江浩一郎氏が職業別の歯周病リスクについて説明した。
歯と健康は密接にかかわっており、これまでの研究によって「残存歯が多いほど生活自立度が高い」「歯が少なく義歯もない人は認知症になりやすい」「歯の少ない人は要介護認定を受けやすい」などが明らかになっている。すなわち、丈夫な歯の維持が健康寿命の延伸に寄与する可能性があるということだ。
歯周病は口腔内の細菌によって発症する慢性炎症疾患で、虫歯と並び代表的な歯の疾患である。歯周病の原因には「細菌因子(歯石など)」「宿主因子(年齢や免疫応答など)」、そして「環境因子(ストレスや喫煙など)」の3つがあると言われており、近年は環境因子の一つとして「社会経済学的要因」の存在が指摘されているという。
そこで入江氏は、社会経済学的要因の一つである職業に着目し、職業別で歯周病のリスクが異なってくるのではないかとの仮説を立ててその検証を行った。
歯周病のリスクが高い職業は?
研究は、愛知県名古屋市内における歯科検診の受診者3,390人を対象に実施した。健康な歯周状態を有した20歳以上で、かつ歯の本数が20本以上である人を調査対象としており、5年間にわたり追跡調査を実施。リスク因子である年齢や喫煙歴、BMIなどを考慮して分析を行ったという。その結果、5年間で歯周病を発症したのは男性が899人(31.6%)、女性が129人(23.8%)だった。
さらにこの発症者を職業別に分類し、歯周病になりやすい仕事の人を突き止めたところ、男性で顕著な差が出た。過去の研究で最も歯周病になりにくいことがわかっている「専門的・技術的従事者」の発症率を「1」とした場合、タクシードライバーなどの「運輸・通信従事者」の値は2.74となっており、実に3倍近くも歯周病になりやすいリスクを抱えていることが判明した。次いで「生産工程・労務従事者」(2.52)、「販売従事者」(2.39)となっており、「サービス従事者」が最も低く0.67だった。一方、女性においては有意差が見られなかった。
入江氏は同研究において、男性では「運輸・通信従事者」や「生産工程・労務従事者」などの職業で歯周病リスクが高くなった理由として、精神的なストレスが関与していると考察。これらの職種は長時間労働やシフト制の労働が多く、十分な睡眠や休息がとれずにストレスが高いことが報告されている。こういった職業由来の精神的なストレスは、歯磨きの回数や歯間ブラシの使用に悪影響を及ぼすため、その結果として歯周病リスクが高まったのではないかとしている。
加藤さんの毎日のオーラルケア方法は?
サンスターグループ オーラルケアカンパニーはこの歯周病の予防を喚起する「EVERYDAY G・U・Mキャンペーン」を「いい歯」にちなんだ11月8日より開始する。その一環として、10月28日より歯周病予防習慣を促すためのCMを放映しているが、この日のイベント後半にはCMキャラクターに起用されている加藤さんのトークイベントが行われた。
加藤さんは朝・昼・晩のタイミングで液体ハミガキを使用した後、歯間ブラシも使って自身の口腔内をケアしていると告白。液体ハミガキの使用感について問われると、「液体なので口の隅々までいって本当にスッキリします。これで一日の『スイッチ』が入るというぐらい」とニッコリ。一日の始まりや就寝前に使用することで、気持ちをリセットさせるのにも役立っているとのこと。
オーラルケアとは別に健康のために毎日続けている習慣としては、「週に1回、行けるときは2回頑張ってジムに通っています」と明かした。「1年半ぐらい続けているんですけれど、だんだんお腹も硬くなってきて。日々進化しているのがちょっとうれしいんですよね」と笑みを浮かべたその口元からは、白い歯がこぼれていた。