モバイルアプリ解析ソリューションを提供するLocalyticsによると、発売直後の週末を通じた普及率で「iPhone X」が「iPhone 8」シリーズを上回った。
LocalyticsはiPhoneユーザーが使うモバイルアプリやWebアプリを通じて、使用している機種のデータを集計している。最新の調査はiPhone Xが発売された11月3日から11月5日に、グローバル規模で7000万台以上のiOSデバイスを対象に行った。
その期間の普及率トップ3は、iPhone 7 (19.74%)、iPhone 6S (18.58%)、iPhone 6 (16.77%)。発売から3日間のiPhone Xは0.93%だった。
9月にiPhone 8シリーズが登場した時の発売から3日間の普及率は、iPhone 8が0.3%、iPhone 8 Plusが0.4%で合計0.7%。iPhone Xの方が2.3ポイント高く、Localyticsは「従来よりも高額なモデルを投入するというAppleのリスクを取った戦略が、これまでのところ奏功している」としている。
しかし、過去のiPhoneで発売後3日間の普及率が最も高かった2014年の「iPhone 6」(2%)に比べると、iPhone Xは1.07ポイントも小さい。2017年のiPhone新製品を合わせた1.63% (iPhone X: 0.93%、iPhone 8シリーズ: 0.7%)も、2014年の2.3% (iPhone 6: 2%、iPhone 6 Plus: 0.3%)に届かない。ただし、新規ユーザーを引き付けた2014年に比べて、現在はすでにたくさんのiPhoneが市場に存在しており、新しい機種が容易に数字を伸ばせなくなっている。そうした中で、iPhone Xの0.93%は、ここ数年のiPhoneの中では最も好調な数字である。加えて、報道されたようなiPhone Xの生産の遅れが発売直後の普及率に影響した可能性もある。これから数週間の間に、生産ペースを上げながら高い需要を維持し続けていけるか、「Appleに試練がもたらされる」(Localytics)。2017年は最高のホリデーシーズンになるというAppleの予測が正しければ、「発売後1カ月の時点でiPhone Xがその時点の普及率トップになっているだろう」としている。