ゲーミングデバイスメーカーの米Razerは11月1日 (現地時間)、同社初のスマートフォン「Razer Phone」を発表した。ゲームとエンターテインメントのためのモバイルデバイスとしてデザインされており、リフレッシュレート最大120HzのUltraMotionスクリーン、Qualcomm Snapdragon 835プロセッサなどを備える。同日からRazerzone.comで予約受け付けを開始、米国や英国などで11月17日に発売する。日本国内での販売については、発表時点では不明だ。希望小売価格は699USドル。

同社はRazer Phoneを、ユーザーに「Watch (見る)」「Listen (聴く)」「Play (遊ぶ)」を提供する「モバイルエンターテインメント・デバイス」としている。言い換えると「ゲーミングPCのようにパワフルなスマートフォン」だ。最大120Hz対応のディスプレイは電力を消費するが、Razer Phoneはスマートフォンで最大クラスの4,000mAhのバッテリーを内蔵する。映画なら最大12.5時間、ゲーム (Hearthstoneの標準構成)も最大7時間プレイできる。大容量バッテリーは充電に時間がかかるが、Razer PhoneはQualcommの「Quick Charge 4+」による急速充電をサポートする。また、メモリーも一般的なPCのRAMに近い8GBデュアルチャンネル (LPDDR4、1600 MHz)となっている。

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最大120Mz対応のUltraMotionディスプレイには、5.72インチ(2560×1440)のIGZO液晶が採用されている。GPUとディスプレイが同調するアダプティブなリフレッシュ技術によって、効率的にスマートフォンで最大120Hzのなめらかな表示を実現する。コンテンツ面でTencentやSquare Enixなどがパートナーとなっており、「Arena of Valor」や「ファイナルファンタジーXV ポケットエディション」「Gear.Club」「鉄拳」といったAndroid版のタイトルが最大120Hz対応のUltraMotionディスプレイに最適化される。

「ファイナルファンタジーXV ポケットエディション」

「Arena of Valor」

サウンド機能は、それぞれにアンプが割り当てられたステレオスピーカーを前面に搭載、Dolby Atmosテクノロジーに対応する。また、ヘッドフォン出力のUSB-CオーディオアダプターがTHX認証の24-bit DACとなっている。

スマートフォンを楽しむ上で重要な役割を担うカメラは、背面がF1.75レンズの広角カメラと、F2.6レンズの望遠カメラのデュアルカメラになっており、それぞれ12メガピクセルのセンサーを搭載する。前面はF2.0レンズの8メガピクセル・カメラだ。

その他のスペックは、ストレージが64GB。microSDスロット (最大2TB)を備える。ワイヤレスは、Wi-Fi (802.11 a/b/g/n/ac)とBluetooth 4.2、NFC。本体サイズは158.5×77.7×8ミリで197グラム。OSはAndroid 7.1.1 Nougatだが、2018年春にAndroid Oreoへのアップグレードが提供される予定。