JVCケンウッドは11月1日、ハイクラスヘッドホンシリーズ「CLASS-S」の第4弾として「SOLIDEGE 01 inner(HA-FD01)」と「SOLIDEGE 02 inner(HA-FD02)」を発表した。両製品ともフルステンレスボディと新開発D3ドライバーユニットを採用。MMCXコネクタ装備によりケーブルの交換が可能だ。推定市場価格はHA-FD01が40,000円前後、HA-FD02が28,000円前後(いずれも税別)。発売は11月下旬を予定している。
2015年発表の密閉型ヘッドホンWOODシリーズとSIGNAシリーズから始まったハイクラスヘッドホン「CLASS-S」。SOLIDEGEはそのインナーイヤーラインで、コアなヘッドホンファンを意識しさまざまな工夫が凝らされている。
SOLIDEGE 01と02は、ボディやドライバーユニットなど多くの部分が共通。MMCXコネクタ採用によるリケーブルなどカスタマイズ性も共通するが、01にのみ「Jマウントノズル交換システム」などより高いカスタマイズ性が与えられる。
ボディはすべてステンレス製で、ドライバーユニットを格納する部分は削り出しにより製造。ノズルが360度回転する機構とMMCXコネクタの採用により左右の構造はまったく同一とのこと(そのためケーブル側にL/Rを刻印)。ドライバーユニットを覆う部分(ドライバーケース)は、02が同じステンレス製だが、01は強度に優れるチタニウム製とし雑味を徹底的に排除したという。
「D3」と呼ばれる11mm径のドライバーユニットは新開発で、Dignified(凜とした)とDistinct(明確な)、Delightful(心地よい)の3つのDから命名。振動板は2種の高分子ポリマー素材(PEN/PET)に2種類のアモルファスカーボン(DLC/CB)をコーティングした「DLCドームデュアルカーボン」、それを正確に駆動する「アキュレートモーションエアダンパー」を搭載している。
ノズルが360度回転する「ファインアジャスト機構」は、ユーザの耳に合わせた角度に調整しベストフィットを追求するためのもの。この機構の採用により、通常掛けと耳掛けどちらの装着スタイルにも無理なく対応できる。ノズルは01のみ交換可能な構造とし(Jマウントノズル交換システム)、工場出荷時点で装着されているステンレス製ノズルはチタン製と真鍮製に交換できる。なお、フィルターは同一のため周波数特性は変わらず、音の響きだけに変化が現れるという。
01に付属の「ハイグレードグルーヴケーブル」は、本体からプラグまでL/Rを完全に分離した構造を採用。セパレーションを改善し音の濁りを抑制するとともに、空間表現に磨きをかけた。あわせて芯線構成も見直すことで、伸びと繊細な表現を可能にしたという。イヤーピースは、01には細部の描写力を追求した上位版「スパイラルドット+(プラス)」が用意される。
MMCX端子のイヤホンをワイヤレス化
同じく11月1日に発表された「SU-ARX01BT」は、高音質化技術「K2 TECHNOLOGY」に対応したBluetooth/ワイヤレスオーディオレシーバー。対応するコーデック(SBC/AAC/aptX)すべてが、ハイレゾ相当(192kHz/24bit)へと音楽信号を復元可能。3種のコーデックに対応しパラメータを用意することにより、どのコーデックで接続していてもBluetooth伝送に最適化された波形補正処理を行えるという。
本機はレシーバーでありドライバーユニットは付属しないが、MMCXコネクタ型のイヤホンと自由に組み合わせて利用できる。ネックバンドスタイルを採用、安定した装着性も実現した。推定市場価格は22,000円(税別)、11月上旬の発売を予定している。