女優の篠原涼子が主演するフジテレビ系月9ドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(毎週月曜21:00~)は、きょう30日に第2話を放送。市議会でのバトルが、いよいよ火蓋を切る。

『民衆の敵』主演の篠原涼子=きょう30日放送の第2話より(フジテレビ提供)

篠原演じる平凡な主婦・佐藤智子が新米ママさん議員となり、世にはびこる社会問題と腐った政治をぶった斬っていく同ドラマ。前回、晴れて市議会議員に当選した智子は、議場の後ろの席にいるベテラン議員・前田(大澄賢也)が居眠りしているのを発見し、資料を丸めて頭を叩いて一喝。最大会派の幹部が、新人議員に一本取られた姿に、傍聴席もネット上も大喝采だが、親分の犬崎(古田新太)は智子に、前田への謝罪と自らの会派入りを指示する。

古田は、前クールの『僕たちがやりました』から引き続き、"悪役面"が大活躍。ここに大澄の見事なコバンザメっぷりも相まって、視聴者のフラストレーションはきっと上昇するだろう。しかし、そんな回りくどい調略を知らない智子は、不器用ながらまっすぐに、大きな力へと立ち向かっていく。同局系ではこの直前に『痛快TVスカッとジャパン』が放送されているが、篠原が月9でどんな"スカッと"成敗を見せてくれるのかが、1つの見どころになってくる。

同作では、智子の政治家としての成長も描かれる。最初は、"月収950万円"を合い言葉に市議を目指していた智子だったが、市民とのふれあいや陳情書と向き合うことによって、政治の難しさを知りながら、自らの仕事の重要性を学んでいく。智子は中卒のために難しい言葉が分からず、国語辞典が欠かせない。だが、政治家に必要な能力は知識ではなく、新人でも十分に通用する余地があるのだというメッセージが伝わってくる。

そんな智子に注目しているのが、高橋一生演じる政治家一家のサラブレットの同期議員・藤堂誠だが、その存在は第2話でよりミステリアスに。冒頭から映し出されるデリヘル嬢・莉子(今田美桜)との関係を筆頭に、犬崎派に属しながら独特のポジションに位置し、智子には常に不敵な笑みを浮かべる。"何を考えているのか分からない役"を演じさせたら日本一の高橋に、持って来いのキャラクターだ。

政治をテーマにした連続ドラマといえば、木村拓哉主演の『CHANGE』(フジ、08年)、田村正和主演の『総理と呼ばないで』(フジ、97年)、遠藤憲一・菅田将暉主演の『民王』(テレ朝、15年)など、主人公が総理大臣という派手な舞台が多かったが、篠原の痛快劇、新米政治家としての成長、ミステリアスな高橋の本性に加え、今後は犬崎派と市長派の対立という要素も盛り込まれることで、市議会というコミュニティでもドラマ性は十分。

篠原、高橋に加え、新人議員には前田敦子、千葉雄大、斎藤司(トレンディエンジェル)という濃厚なキャラクターが目白押しで、彼らの活躍にも注目だ。

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