説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『人前で「ヘイ、Siri」と口にするのが恥ずかしいです……』という質問に答えます。

***

わかります。筆者もシャイな日本人の1人ですから、人前で「ヘイ、Siri」と口にするのは憚られます。しかし、ボイスコマンドをUIの軸に据えた「スマートスピーカー」が急速に普及しそうな状況下、そうも言っていられません。Appleも「HomePod」の販売を予定していますから、「ヘイ、Siri」を口にする機会はむしろ増えそうです。

その気恥ずかしさを和らげる方法が1つあります。それは、"よく似た日本語で言い換える"こと。「ヘイ、Siri」は英語ですから、周囲が日本人ばかりの状況では気恥ずかしさ120%ですが、日本語であればそこまでではないでしょう。実際、"Alexa(アレクサ)"と呼び掛けて起動するAmazonのスマートスピーカーは、「荒木さん」でも認識されるので(発音には多少のコツが必要です)、気恥ずかしさはだいぶ薄まります。

Siriの場合、「弊誌(へいし)に」の呼び掛けで反応することを確認しています。「弊誌に明日の天気を教えて」とか「弊誌に今週のスケジュールを教えて」などといえば、なにやら取材先での会話のようで、少なくとも筆者には違和感がありません。認識精度もかなりのものです。なお、同音異字の「兵士」では軍隊のようですし、「平氏」は平安時代末期を思い起こさせるので、口にするときイメージする言葉は「弊誌」がお勧めです。

ところで、近ごろ発売されたGoogleのスマートスピーカーは「ねえGoogle」で反応します。シャイな日本人にとっては、「OK、Google」よりだいぶ口にしやすいですよね。これからのSiriも、選択した言語に応じた呼び掛けキーワードを用意してほしいものです。

取材するつもりで「弊誌に東京の天気を教えて」と話しかけてみました