ビール酒造組合並びに発泡酒の税制を考える会は10月26日、2017年度「ビール・発泡酒・新ジャンル商品の飲用動向と税金に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2017年7月14~18日、調査対象はビール・発泡酒・新ジャンル商品のうち少なくとも1つを飲んでいる20~69歳の個人、有効回答は1,000人。
税負担36%、過半数が「思ったより高い」
2017年度税制改正により、日本のビール・発泡酒・新ジャンル商品の酒税額は、2026年10月に1キロリットル当たり15万5,000円に一本化されることとなった。ビールの税率は1キロリットル当たり6万5,000円の減税となる一方、発泡酒は2万750円の増税、新ジャンル商品は7万5,000円の増税となる。
同調査で酒税額が一本化されることを知っているか尋ねたところ、「詳しく知っている」は9.8%、「聞いたことはある」は54.0%で、認知率は63.8%だった。
今回の税制改正でビールは350ミリリットル缶当たり約23円減税されるが、この点についてビールを飲む量の変化を聞くと、73.3%が「現在と変わらない」と回答し、「増える」は18.8%にとどまった。
他方、約7円増税となる発泡酒や約26円増税となる新ジャンル商品では、「減る」「飲むのをやめる」「他の酒類に変える」との回答は、発泡酒で37.8%、新ジャンル商品で45.5%に上った。同調査では「今後の飲用動向への影響が懸念される」としている。
税制改正でビール系飲料の税負担は36%程度になるが、この税負担率をどう思うか質問すると、「思っていたより高い」が過半数の51.1%を占めた。また将来的に消費税が引き上げられた場合、酒税は「減税すべき」との回答は89.5%に達した。