※2010/08/19掲載記事の再掲です
自分が今している選択って本当にこれで良いのだろうか。迷いや葛藤は、生きて行く中でつきものですよね。恐らくこのコラムをご覧になっているみなさんもまさに今、何らかの壁に突き当たっている最中なのかもしれません。第59回「自分の選んだ選択肢に自信がなくなったときに」では過去の後悔を乗り越える発想にスポットを当てましたが、今回は迷いの連続の今をどう乗り越えるかに着目します。
自分の選択は正しかったのか
今思えば、私自身の体験からも、自分の選択や、向かっている方向が正しいのかどうか何度も自問自答したことがありました。
恋愛においては、
彼氏がいる女性を好きになったとき、
告白して断られたけれど諦められずに再告白を志していたとき、
元カノに振られたけれども、諦めずに復縁を目指していたとき、
付き合っている女性が好きかどうかわからなくなって別れを切り出した後、
生活においては、
自分が選んだ進路(高校や大学、就職先)、
仲が良かった親友との決別、
日々職場の中で直面する自分の判断、
休みの日の過ごし方、
生きて行くことは決断の繰り返しで、何かを得る時は必ず何かを失うのが運命です。私自身今でも日々自分が歩んでいる道や、全うしなければならない使命の中で、煩悩や選択に悩まされています。それでも、時間は待っていてはくれません。どれだけ悩んでも、いつかは必ず答えを出さなければならない日がやってくるものです。 みなさんは今何を迷っていますか。また、どうすればその迷いを乗り越えて自分の選択に自信を持てるのでしょうか。
例えば、告白して振られてしまったとき、「こんな結果になるならば、告白なんてしなければ良かった」と思える人と「振られてしまっても、自分の気持ちを伝えられたことに後悔はない」の対極的な気持ちに分かれる人がいます。また、恋愛経験の少なさから、「自分の人生はこれで本当に良いのだろうか」という悲観的な気持ちに支配される人と「今までは縁がなかっただけだし、恋愛が全てではない」と気持ちを割り切っている人も中にいます。
中には最初前述したような考えに陥ってしまっても、時間が経って後述したような心境になるケースも多々あります。この差は何なのでしょうか。
唯一の救いは自分で自分を認められること
大切なのは、どちらかが正しくて、どちからが間違っているという視点ではありません。どうすれば自分の決断に後悔して悲しみの渦中に埋もれてしまう日々から脱却できるかを模索するのが目的です。自分の判断から思うような結果が得られなかったとき、今までの自分の歩んできた道が後悔の連続だったとき、唯一の救いは自分で自分を認められることですよね。
確かに、誰かから自分が行ってきた行為を認めてもらうことも大きな意義があります。でも、自分の人生の主人公は他でもないあなた自身です。自分の歩んできた軌跡は自分自身が一番よく理解しているはず。長年私が運営するサイト内の相談所とメールであらゆるケースの相談者と向き合ってきましたが、みなさんは自分の恋愛や人生を後悔していたり、自信をなくしています。
でも、多くの相談者は、最終的には、自分を救えるのは他でもない自分と気付き、現実世界に戻って行かれます。その後の行方は分かりません。まれに後日談や報告をしてくれる方もいらっしゃいますが、みんな悩んで生きていて、「もうダメだ。辛くて辛くて仕方がないし、自信がない」と嘆いていた方も、自分の気持ちを整理して、第三者に表現することによって自分自身の乗り越えるポイントに気付かれて成長されて進まれたのでしょう。 恋愛は特に相手の気持ちが分からないし、自分が好きになる人は他にも狙っている同性がいたりするものなので、人一倍敏感になってしまい、一喜一憂し、自分に自信がなくなってしまいがちです。やっぱりこんな自分があんな魅力的な相手を好きになることが間違っていたのかと。上手くいかないことの連続から、すっかり意気阻喪されている相談者からよくこのような悩みが寄せられますが、私は「あなたの選んだ道は間違っていません」と答えます。文面から、相談者の「それでも諦めたくない」という気持ちがひしひしと伝わってきますし、だから私は支持して応援するのです。
そのスランプを脱却できた先には……
世の中にはいろんな恋愛の形や、生き方があるので、絶対はないのです。どんな選択や道があっても自由なのです。たとえどこかで間違っていても、また軌道修正すれば良いのです。何か大きな物事を成し遂げようとすればするほど、障害や乗り越えなければならない物事は多いですし、周りには自分を妬んだり、邪魔をしてくる人間も現れたりするものです。
私は不器用で正義感の強い人間ですから、仕事を全うする中でも、反対派の人から多くのバッシングを受けてきたり、恋愛においても、絶望的で結果が出ないような道をあえて選んで、悪戦苦闘するような人生を歩んできました。暗中模索の中、自分を見失いそうになり、潰れそうになることが山ほどありました。正直今でもあります。でも、必ず自分の味方をしてくれる人間が傍にはいるんです。
これだけ多くの人間や価値観が異なるなか自分の擁護をしてくれる存在がいるのは貴重です。あなた自身の大切な個性が失われてしまい、精彩を欠いてしまったら、私は悲しいです。あなたの努力している様をちゃんと認めてくれている人間が必ずいますよ。みんな見ていないようで見ているものです。
たとえ四面楚歌で、結果が出ない日々の連続だとしても、諦めないでください。今が苦しくて上手くいかなくても、必ずそのスランプを脱却できた先には解放感と感動が同時に待っていますから。
文●TAKA氏
筆者プロフィール:TAKA氏
地方公務員として勤務する傍ら、ストレス発散や心の悩みを和らげるための憩い場を提供するリラクゼーションサイト「ラブステ」を運営中。恋愛に不器用な方や、孤独や不安に苛まれて明日を見失っている方を対象に、サイト内の相談所やメールを通じて、相談も受け付けている。自身の経験と傾聴のスタンスをもとに、6年間で約500名の相談者と対話した実績を持つ。