森記念財団 都市戦略研究所は10月12日、「世界の都市総合力ランキング2017年」の結果を発表した。2008年より調査を実施しており、今回の対象は世界主要44都市。
ロンドンが6年連続1位
同ランキングでは、都市の力を表す6分野(経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセス)における分野別ランキングと、5つのアクター(経営者、研究者、アーティスト、観光客、生活者)の視点から評価を行っている。
分野別総合ランキング1位はロンドン(前年1位)で、6年連続の首位。「文化・交流」が引き続き高評価だったほか、「食事の魅力」、「海外からの訪問者数」などで評価を上げ、2位以下との点差はさらに拡大した。
2位はニューヨーク(同2位)。「経済」でスコアを伸ばしたものの、「文化・交流」における世界的な文化イベントの開催件数や、居住における小売店舗の充実度などの指標でスコアを落とした。
3位は2年連続で東京。「文化・交流」における海外からの訪問者数、留学生数のスコアが向上したほか、ニューヨークのスコアが伸び悩んだことで、2位との差が縮小した。一方、「経済」では「市場の規模」や「市場の魅力」のスコアが低下し、1位から4位へ順位を下げた。
以下、4位パリ(同4位)、5位シンガポール(同5位)、6位ソウル(同6位)、7位アムステルダム(同8位)、8位ベルリン(同9位)、9位香港(同7位)、10位シドニー(同14位)と続いた。
同調査では「2020年に五輪を控えている東京は、ロンドンと同じ成長カーブを描くことができれば、近い将来にニューヨークを抜いて2位に躍り出る可能性も見えてきた」としている。