米Oculus VRは10月11日 (現地時間)、開発者カンファレンス「Oculus Connect 4」において、スタンドアロン型のVR (仮想現実)ヘッドセット「Oculus Go」を発表した。2018年前半に「199ドルから」の価格で発売する。PCやスマートフォンと接続する必要がないシンプルな使用体験、手頃な価格で、誰でも簡単にVRを体験できるようにし、VRユーザー10億人を目指す。
昨年同社はOculus Connect 3において「Santa Cruz」という開発名で呼ばれる高性能なスタンドアロン型のVRヘッドセットの開発を明らかにした。Oculus Goは、Santa CruzよりもカジュアルにVRを体験できるように設計されている。Santa Cruzが「Oculus Rift」からのスタンドアロン型へのアプローチだとすると、Oculus Goは「Gear VR」からのスタンドアロン型へのアプローチになると思われる。
今日のVRヘッドセットはGear VRやGoogleの「Daydream」のようなスマートフォンを使用したモバイルVRヘッドセットと、Oculus RiftやHTCの「Vive」のような高性能PCに接続するヘッドセットの2つに分かれている。前者は手軽だが、VR体験は限定的。後者は今日の最高のVR体験を堪能できる一方で、デスクトップPCの場所に縛られ、システム全体のコストが高い。Oculusは手軽さと品質のバランスの良いスタンドアロン型で、今日のVRデバイスの間にある溝を埋めようとしている。
Oculus Goは軽量で、柔らかくて通気性のよいパッドが用いられており、快適な装着感で使用できるという。WQHD (2560×1440)で高リフレッシュレートの液晶ディスプレイ、グレアを抑えた新世代のレンズを備え、広い視野角を実現する。スピーカーを内蔵。ヘッドフォン用の3.5ミリジャックも備える。
発売に備えて、11月に開発者キットをリリースする。Gear VRとバイナリ互換があり、Gear VR向けの開発者はすぐにOculus Goをサポートでき、またOculus GoのユーザーはGear VR向けに提供されているモバイルVRコンテンツをすぐに利用できる。
Oculusはまた、Santa Cruzの開発についてもアップデートし、Touchコントローラの操作体験を、スタンドアロン型のヘッドセットのインサイドアウト型のポジショニングとの組み合わせで実現したことを報告した。