オリックスとVINCI Airports S.A.S.(ヴァンシ・エアポート)および関西エアポートの3社によるコンソーシアムは、神戸空港特定運営事業等における運営権者として「関西エアポート神戸株式会社」を設立し、9月26日付けで神戸市との間で神戸空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約を締結した。2018年4月1日に予定されている同事業の開始に向けて、確実で円滑な業務の承継を行い、安全・安心の確保を第一に努めていくとしている。

関西エアポート神戸へは関西エアポートが100%出資する

関西エアポート神戸は神戸市に本社を置き、関西エアポートと同じく、代表取締役社長に山谷佳之氏、代表取締役副社長にエマヌエル・ムノント氏が就任し、共同で経営を行う。関西エアポート神戸の株式100%を保有する関西エアポートは、関西地域に確固とした基盤を持つオリックスと、ポルトガル、カンボジア、フランス、チリなど、世界各地で空港運営実績を持つヴァンシ・エアポートの相互補完的なパートナーシップにより設立され、2016年4月1日より、関西国際空港・大阪国際空港の両空港を運営している。

オリックスとヴァンシ・エアポートはそれぞれ関西エアポート株式を40%保有しており、関西地域を拠点とする企業や金融機関30社が20%を保有する。オリックス、ヴァンシ・エアポートおよび関西エアポートは、「関西エアポート神戸を通じて神戸空港の安全と安心を常に最優先としつつ、適切な投資と効率的な運営によって空港を利用される皆さまへのサービスを強化します」とコメントしている。また、関西国際空港と大阪国際空港とを合わせた3空港一体の空港システム構築によって神戸空港の魅力をさらに高め、関西全体の航空輸送需要の拡大を推進し、神戸経済および関西経済の発展を目指す。

今回の契約期間は、2017年9月26日~2060年3月31日だが、合意された場合には最長2070年3月31日まで延長する。また、同事業の事業期間は、2018年4月1日~2060年3月31日までの42年間を予定している。

同事業においては、神戸市が空港用地および施設の所有を継続し、関西エアポート神戸は、神戸市より「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」に基づく公共施設等運営権の設定を受けて、神戸空港について航空系事業(滑走路等の運営・維持管理)および非航空系事業(ターミナルビル等の運営・維持管理)双方の運営を行う。同事業からの損益は原則として、関西エアポート神戸に帰属することになる。ただし、航空管制業務は関西エアポート神戸の事業の対象外となる。

関西エアポート神戸
名称: 関西エアポート神戸株式会社(英文名称: Kansai Airports Kobe)
所在地: 神戸市中央区神戸空港1番
代表取締役社長 CEO: 山谷佳之氏
代表取締役副社長 Co-CEO: エマヌエル・ムノント氏
事業内容: 神戸空港の運営・維持管理業務等
資本金: 135百万円
設立年月日: 2017年8月10日
決算期: 3月末日
出資比率: 関西エアポート100%