俳優の上川隆也が24日、主演を務めるテレビ東京系ドラマ特別企画『テミスの剣』(9月27日21:00~)の製作発表記者会見に、船越英一郎、伊東四朗、原作の中山七里とともに登場した。司会は同局 片渕茜アナウンサーが務めた。

左から中山七里、船越英一郎、上川隆也、伊東四朗

同作は、『さよならドビュッシー』で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビューした中山七里による同名小説を実写化。刑事・渡瀬(上川)が、20数年にわたり事件の真相を追い求め、強引な自白や組織の闇に迫っていく。テミスとは、ギリシャ神話に登場する法律の女神で、最高裁判所にテミス像が置かれている。

52歳にして20代を演じることになった上川だが、「端的に申し上げて、20代を演じることには多大なる抵抗がありました」と苦笑。「舞台ならさほど抵抗なくやれる。翻って考えて、舞台でやれるんなら開き直ってやって仕舞えばいいんじゃないか」と考えを変えたことを明かした。そして「ある種愚かしさも持ち合わせていたような若さというものが、自分の中にかけらでも残っていないかと探りながらの撮影でもありました」と振り返り、「そうしたアプローチをしていく時間は今となっては楽しかったなと思っています」と魅力を語った。

そんな上川について、船越は「上川くんだからこそ、この役を楽しくやれた。素敵な座長で感謝しています」と感謝。中山は「しゃべり方も20代の時と50代の時も違ってらっしゃる。役者さんってすごいなと思った」と称賛した。

また、作品にちなみ信念について聞かれた上川は「いつまでもお芝居に携わってもいたい」ときっぱり。「どこをつっついても役者しかできない人間で、これしかしがみつくことしかできない」と心境を吐露し、「どちらかというと願いに近いんですけど、譲れない部分ではありますね」と真摯に答えた。

伊藤は「平家物語の中の『奢れるものは久しからず、ただ春の夜の夢のごとし』」と好きな言葉を挙げ、「例えいい時があってもほんの一瞬のことなんだから、その間に偉そうにするなと自分にいつも言い聞かせてやってきました」と自身の座右の銘を明かした。