説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『いま海外ですが、iPhoneをなくしました!!』という質問に答えます。

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iPhoneの紛失だけでも一大事ですが、よりによって海外にいるときですか! そもそもどうやって質問を投稿したのか、この回答を閲覧できるのかはさておいて、いまどきiPhoneなしでの海外旅行は厳しいですね。運よく量販店でSIMフリーのiPhoneを入手できたとしても、現地のSIMを契約するには言葉の壁がありますし、連絡先などのデータを失うと便利さも半減です。

海外でiPhoneをなくしたときの対策ですが、パソコンのWEBブラウザで「icloud.com」へアクセスし、そこで「iPhoneを探す」を開始することをお勧めします。icloud.comへのサインインには、通常は2ファクタ認証(Apple IDにくわえて自分が許可したデバイスが手もとになければサインインできないiCloudの認証手続き)が必要ですが、「iPhoneを探す」など一部機能は例外的にApple IDとパスワードだけでサインインできるのです。確認コード入力欄の左下にボタンが現れるので、確認しましょう。

「iPhoneを探す」を開いたあとは、緑色の丸で表示されているiPhoneをクリックし、「i」ボタンをクリックしてダイアログを表示します。そこにある「サウンドを再生」でiPhoneの周囲に警告音を発したうえで、紛失モードに切り替えましょう。そのとき、連絡先の電話番号やメッセージを入力できますから、自分が宿泊しているホテルや届けてくれたら御礼をするなどの文を現地語で入力します。

恥ずかしながら、筆者は最近ベルリンでこれを実際に体験しました。ホテルに戻ったとき、タクシーにiPhoneを置き忘れたことに気付いたのです。その後すぐ持参のMacでicloud.comへアクセスし、Googleの翻訳機能を使い日本語の文をドイツ語に変換、紛失モードの画面へ入力しました。iPhoneの現在地が次第に遠ざかっていく様子は、気が遠くなりそうでしたよ……

それから20分後。iPhoneは無事ホテルに届けられました! 対応が素早かったこと、御礼の用意がある旨伝えたことが効果的だったのでしょうが、ドライバー氏に礼を述べたとき日本人に好意を持っていると言っていたことが印象的でした。掛け値なしの実話です。筆者が幸運だったことは間違いありませんが、諦める前にまず「icloud.com」へアクセス、これもまた確かです。

次第に遠ざかるiPhoneを見つめていると絶望的な気分になりますが、まずは「icloud.com」へアクセスし紛失モードに切り替えましょう