JR西日本グループの西日本電気システムは20日、電柱を直接つかむハンドリング技術を採用した新たな電柱建替車「電柱ハンドリング車」を導入すると発表した。
建設用クレーンメーカー最大手タダノとの共同開発によるもので、国内の電柱建替車に同技術が採用されるのはこれが初めて。道路と線路の両方を走行することができ、作業箇所まで自走移動して電柱建替作業を行う。
従来はクレーンで電柱を吊り上げてから地中に挿し込む工法だったため、電柱を吊るための金具の取付け・取外しや作業箇所周辺の電線移設といった作業が必要だった。新たに導入する「電柱ハンドリング車」は電柱を短いアームで直接つかみ、そのまま地中に挿し込むことができるため、これらの作業が不要になる。クレーンを誘導する補助者も不要となり、作業効率や安全性の向上、省力化といった効果が期待できる。
10月から訓練設備で作業員の教育訓練を開始し、訓練が終わり次第、在来線の電柱建替作業に使用する予定だという。