VAIOは21日、13.3型モバイルPC「VAIO S13」新モデルを発表した。ビジネス利用を意識し、新たにLTE対応や長時間駆動を果たしている。同日より予約開始し、29日に発売する。価格はオープン。店頭モデルの予想価格は税別162,800円前後から。直販のカスタマイズモデルは税別104,800円から。
同社の13.3型モバイルPC「VAIO S13」の新モデル。ビジネス利用を意識し、堅牢性や拡張性、使い勝手のバランスにこだわった。大きな特徴として、従来は11.6型モデルのみでラインナップしていたLTEモデルを投入。背面にLTEスロットを設け、SIMカードを挿入することで、モバイル通信ができるようになっている。
LTEモデルでは、同時発表の11.6型モデルと同じく、Windows 10のデータプランに日本で初めて対応した。Windows 10のデータプランは、対応SIMを使うことで、通信事業者との契約をせずとも、使いたい時に「Microsoft ストア」で通信容量をスポット購入できるサービス。VAIOのLTEモデルでは、フランスの通信事業者、Transatel製のデータプラン対応SIMを同梱。加えて、1カ月の間、1GB容量のデータ通信が無料で使えるサービスも付属する(以降はスポット購入が可能)。同SIMでの通信はローミング接続となるため、初回接続時には通信できるまで最大3分程度かかるという。
同SIMで用意されるスポット料金プランは、500MB/1日で700円、1GB/7日間で1,200円、3GB/1カ月で3,000円、10GB/3カ月で8,400円。なお、年単位でモバイル通信サービスを提供する「VAIO SIM」は、VAIOストアで販売を続ける。容量あたりの単価は高いが、1日単位などで手軽にスポット購入できるWindowsデータプラン対応SIMと、契約は年単位だが容量あたりの単価が低いVAIO SIMの両方を提供していく。
対応バンドも拡充し、キャリアアグリゲーションにも対応。通信速度は下り最大450Mbps。LTE/WLANアンテナは天板上部に内蔵され、受信感度の向上が図られた。
バッテリ駆動時間は、現行モデルが最長10.5時間(JEITA 2.0)のところ、最長12.5時間(JEITA 2.0)に伸びている。
デザインは前モデルをほぼ踏襲するが、キーボード面でキー部分の沈み込みがないフラットデザインを採用したり、高精度タッチパッドを採用したり、上位モデルで指紋認証センサーを搭載したりするなど、細かい改善がなされている。キーボードでは、動作中に150ccの水をこぼしても3分間電源ショートを防ぐ品質試験を新たに追加。液晶は映り込みが少ないアンチグレアを新採用した。
個人向け標準仕様モデル
量販店などに並ぶ、個人向け標準仕様モデルは、第7世代Core i5・128GB搭載LTEモデル、同Wi-Fiモデル、同256GB搭載Wi-Fiモデルの3種類をラインナップ。
128GBモデルの主な仕様は、OSがWindows 10 Home 64bit、CPUがIntel Core i5-7200U(2.50GHz)、チップセットがIntel HD Graphics 620、メモリが4GB、ストレージが128GB SATA SSD、液晶が11.6型ワイド(1,920×1,080ドット)など。
通信機能は、10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T対応有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN(11acはMU-MIMOに対応)、Bluetooth 4.1。LTEモデルでは、無線WAN(LTE/3G)も対応する。バッテリ駆動時間は約12時間(JEITA 2.0)。
256GBモデルでは、上記仕様からストレージが256GBに、メモリが8GBに変更となる。また、バッテリ駆動時間は約11.7時間(JEITA 2.0)となる。
インタフェースは、USB 3.0×3、SDカードスロット、D-Sub、HDMIなど。本体サイズと重量はいずれも、W320.4×D216.6×H15.0~17.9mmと1.06kg。
カラーはブラック、シルバーの2色。店頭予想価格は、LTEモデルが税別177,800円前後、Wi-Fiモデルが税別162,800円前後。256GB搭載Wi-Fiモデルが税別187,800円前後。
カスタマイズモデル
ソニーストアのカスタマイズモデルは、現行モデルからカスタマイズ内容が大幅に増加。768通りのカスタマイズが可能となっている。Core i7や16GBメモリ、第三世代ハイスピードSSD(PCIe) 1TBなどが搭載できるほか、英語キーボードも選択可能。最小構成価格は税別104,800円。