柔軟な選択肢と、自動化を促進するソリューション
選択の自由については、単に技術の選択だけでなく、消費の選択もあるためソフトウェアを活用した多様な消費モデルとして「Community Edition」「Nutanixアプライアンス」「パートナーアプライアンス」「Nutanixソフトウェア」の4つをハースト氏は挙げていた。
加えて、ハイパーバイザーはAHV、ESXi、Hyper-V、XenServer、プラットフォームはNX、Dell、Lenovo、UCS(Cisco)、HPE、IBM、プロセッサはx86、Power、利用形態はアプライアンス、ソフトウェア、PayGoと、柔軟に選択が可能であることを同氏は強調する。
自動化に関しては、一元管理用のソリューション「Prism Central」、運用の自動化ツール「Prism Pro」、そしてCalmを紹介した。Prism Centralは導入を容易にし、ワンクリックで導入できるほか、1VMインスタンスだけでなく、3VMクラスタにより強靭性を確保したという。
Prism Proではスケジュールレポーティングを実現し、レポート/KPIを幅広い利用者向けに適合することが可能なことに加え、アプリケーションの所有者や外部のステークホルダーも重要なパフォーマンスデータにアクセスが可能。また、リソースの過剰・制約が発生している根拠を共有することができるほか、アイドル状態のVMを特定し、適正なVMのサイジングを推奨する。そのほか、振る舞い分析と機械学習により、適正なVMリソース割当てに対するガイドラインを提供し、アイドル状態にあるVMのレポートを作成することで、リソースの改修を可能にしている。
Calmについては「アプリケーションやサービスを提供するためのインフラストラクチャ戦略『Enterprise Cloud』はアプリケーションそのものが重要であり、現在われわれが取り組んでいることは、まさにアプリケーションを対象としている。これまで、OEMのプラットフォーム提供や、コンテナ、ストレージ、ハイパーバイザーのプラットフォームを提供する会社として知られていたが、アプリケーションの奥行きは十分に理解していなかった。しかしCalmを通じて、それが変わる」と、同氏は胸を張る。
Calmは、アプリケーション中心の自動化を可能とし、セルフサービスアプリケーションであり、マーケットプレイスで適切なアプリケーションを探し、ワンクリックで導入・移行できるという。予測可能性、AWSやGoogle Cloud Platform、Azureなどに対応する弾力性を有し、マルチハイパーバイザー、マルチクラウドに対応している。
目指す先は"インビジブル"のクラウド
米Nutanix 創立者 代表取締役兼CEOのディラージ・パンディ氏は「この先の道のりは長く、設立した8年前と同様に、これからも大胆に思い切った策を講じようと考えている。これからはクラウドをインビジブルなものにすることに加え、パブリックとプライベートの違いをなくし、リモートクラウド、エッジクラウド、パブリッククラウドをすべて同一のものにしていきたいと考えている。そのためにEnterprise Cloud OSを通じて、ネットワークやストレージ、セキュリティ、マイクロセグメンテーションなどへの展開を可能としていかなければならない」と、意気込みを語っていた。