説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhone 8のワイヤレス給電って、ざっくりどんな感じ?』という質問に答えます。
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ついに「iPhone 8」と「iPhone 8 Plus」、そして「iPhone X」が発表されました。いろいろ気になる新機能・スペックの変更がありますが、なかでもワイヤレス充電は大いに注目が集まるところでしょう。3モデルすべてがこの機能をサポート、対応するワイヤレス充電マットの上に置くだけで充電できるようになります。
ワイヤレス充電にはいくつかの規格があるなか、新iPhoneには「Qi(チー)」が採用されています。ワイヤレスとはいうものの、無線LANやBluetoothのように数メートル離れた場所から充電できるわけではなく、金属接点を使わずコネクタ/電源ケーブルも不要という"非接触/無接点で電力を供給する"程度の意味合いですが、所定の場所に置くだけで充電できるのですから、iPhoneシリーズにおける一大変化であることは確かです。
「Qi」は、すでに複数のAndroid端末で「おくだけ充電」などの名称で採用されています。規格はワイヤレス・パワー・コンソーシアム(WPC)が中心となり策定され、2017年9月現在では30分で機器を60%まで急速充電できる最大15ワットの規格が最新(v1.2.2)です。
Qiでは、送電機器のコイルが発した電磁波を受電機器のコイルが受け取ることで、電力をやり取りしています。新しいiPhoneがQiに対応したということは、内部に受電用コイルが追加されているはずで、電磁波を通しやすいよう背面の素材が見直されたと考えられます。
なお、同時発表されたQi対応充電マット「AirPower」について2017年9月現在でわかる情報は、Qiに対応していることを除けば、iPhoneと同時にApple WatchやAirPodsも充電できるということです。3台までのモバイル機器を同時に充電できることが明らかにされていますから、3人家族であればそれぞれのQi対応スマートフォンを充電できることになりそうです。