英国ジャガー・ランドローバーはこのほど、ジャガーを代表するスポーツカーである「E-TYPE」に電動パワーユニットを組み合わせた「E-TYPE ZERO」を製作したと発表した。ロンドンのセントラル・セント・マーチンズ・カレッジで初開催された「Tech Fest 2017」にて公開された。

ジャガー「E-TYPE ZERO」

「E-TYPE ZERO」はジャガー・ランドローバーのレストア部門であるジャガー・ランドローバー・クラシックにより制作された。1968年製の「E-TYPEシリーズ 1.5 ロードスター」をベースとし、そのボディはジャガー・ランドローバー・クラシックにより完璧にレストアされ、その上で電動パワートレインを搭載している。

出力220kWのこの電動パワートレインは、ジャガー初の市販EVである「I-PACE」のテクノロジーやコンポーネントも取り入れて新開発された。リチウムイオン・バッテリー・パックがオリジナルの「E-TYPE」に搭載されていた6気筒エンジンと同じ寸法で、かつ重量もほぼ同じになるように設計されている。電動モーターと減速ギアはバッテリー・パックの真後ろに配置され、「E-TYPE」のギアボックスと同じ寸法になるようにしてある。

このような電動パワーユニットを開発したことにより、「E-TYPE ZERO」は計測機器とダッシュボードを変更したことを除いて、完全にオリジナルのままとなっている。総重量はオリジナルの「E-TYPE」よりも46kg軽くなり、0-100km/h加速は5.5秒で、オリジナルモデルより1秒速い。航続距離は270kmとなっている。