マネックス証券は9月13日、定期的に実施している「個人投資家の相場環境等に対する意識調査」の結果を発表。今回は特別調査として、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」と「つみたてNISA」の認知や活用について詳しく調査している。調査期間は9月1日~4日。調査対象は、同社の口座を保有する個人投資家486名。
iDeCoの認知度は5割も、利用者は15%程度
個人型確定拠出年金(iDeCo)の利用状況を尋ねたところ、約半数(51.0%)の人が「名称も制度の内容も知っている」と回答した。そのうち、「iDeCoの口座を開設し利用している」という人は15.5%、「iDeCoの口座を開設したが利用していない」人が1.7%、「iDeCoの口座を開設していない」という人は33.8%だった。
iDeCoの口座を利用しない理由を聞くと、「興味がない、必要性を感じない」(49%)が最も多く、次いで「興味はあるが、手続きが不明・面倒」(23%)とのことだった。
6割が「つみたてNISA」をよく知らない
続いて、「つみたてNISA」についても同様の質問を実施した。結果、つみたてNISAの「名称も制度の内容も知っている」という人は34.6%となり、そのうち、「つみたてNISAを活用したい」と考えている個人投資家は9.7%にとどまった。
また、「名称は知っているが、制度の内容はよくわからない」という人は39.4%、「名称も制度も知らない」という人は26.0%となり、約6割の個人投資家が「つみたてNISA」の制度内容をよくわかっていないことが明らかとなった。
今後3カ月の株価予想と投資意欲
今後3カ月程度の各国(日本、米国、中国)の株式市場に対する個人投資家の見通しについては、日本株DIが前回調査(2017年5月~6月実施)から6pt上昇、米国株DIは10pt低下、中国株DIは横ばいという結果に。「日本企業は通期で史上最高益を更新する見込みとなっている一方で日経平均株価は2万円を割り込んでいるなど、日本株の割安感が日本株DIを高めた1つの要因かもしれない」と同社。また、米国については、「トランプ政権の要人が度々交代するなど、政策面の不安定感がなかなか払拭されないことがDIを低下させたのかもしれない」と分析している。
また、今後3カ月程度の日本株への投資意欲については、「売買頻度」(DI値23、前回比-1pt)、「投資金額」(同18、同±0pt)、「保有銘柄数」(同12、同±0pt)の3項目ともにほぼ横ばい。いずれのDIも二桁のプラスを維持していることから、個人投資家の日本株への投資意欲は概ね高いと言える結果となった。